Airbnbがアフガニスタン難民2万人に宿を提供と発表。賛否と脱出希望の声が寄せられる
アフガニスタンの旗がはためいたパラリンピック開会式。しかし、そこに選手たちの姿はなかった。タリバンが首都を制圧してから10日近くが経ち、世界中の人々が市民たちの安全や自由を祈っている状態だ。
そんな中、Airbnbがアフガニスタンからの難民に、無料の宿を提供することを発表した。
脱出後の滞在先を提供
8月24日、Airbnbのブライアン・チェスキーCEOは、タリバンから逃げたアフガニスタン難民2万人に、無料の一時的な宿を提供すると発表した。
Starting today, Airbnb will begin housing 20,000 Afghan refugees globally for free.
— Brian Chesky (@bchesky) August 24, 2021
アメリカやヨーロッパでは、現地に住む自国民や欧米政府に協力したアフガニスタン人の退避を急いでいる状態だ。自由や安全を求めてアフガニスタンからの脱出を目指す人々もおり、脱出後の滞在先は課題の一つでもある。
ホストに経済的負担はかからない
Airbnbとは、宿を貸したいホストと借りたいゲストをつなぐWebサービスだ。難民に提供する物件は、Airbnbが運営しているものではなく、個人または法人のホストが管理しているもの。
宿泊費用に関しては、Airbnbとブライアン・チェスキーCEO、そして寄付によって賄われるという。しかし、「ホストの善意は欠かせない」とチェスキー氏はTwitterで訴えている。
すでに支援をスタート
Airbnbのチャリティー団体・Airbnb.orgでは、2012年から今までに自然災害などの緊急事態に直面した7万5000人に対して、無料の宿を提供してきた実績がある。
すでに6月から難民支援をスタートしており、先週の時点ですでに1000人に対してAirbnbのサービスを通じて物件を提供している。また、週末にアメリカに到着したアフガニスタン難民165人に宿を提供したという。
Airbnb.orgは今後、ホストとしてまたはその他の方法で、この活動を支援する方法を発表する予定だという。
アフガニスタンから助けを求める声も
チェスキーCEOのツイートには、「自国のホームレスの支援を」という批判の声も数多く上がっているが、称賛の声が多く寄せられている。中には、アフガニスタンから脱出を希望する人の声もある。
さらに、日本の大学を卒業したというグループから「助けて欲しい」という声も。
we are a group (250) individuals with postgraduate qualifications (Masters&Phd) in different fields (Engineering, Agriculture, Economics, and more) from Japanese universities.If you really want to help please help us
— Meena (@meena_momand) August 24, 2021
アフガニスタンから助けを求めている市民の中には、私たちが知っている人もいるのかもしれない。(了)
参考:Airbnb.org
参考:Airbnb「The Airbnb community’s support for Afghan refugees」(8/24)