ワクチンを接種する人間を処刑?「ワクチンポリス」を自称する男の狙いは?
胸に「ワクチンポリス」と書かれたシャツを着て、警察官のようなバッジを首から下げた人物が、現在アメリカ国内の薬局などに姿を現している。
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その男の狙いや正体は一体何なのだろうか。
薬局などを回る「ワクチンポリス」
ワクチンポリスを自称する男の名前は、クリストファー・キー。新型コロナウイルスのワクチン接種に反対する団体の代表だ。
彼の活動内容を収めた動画がこちらだ。
動画には、フロリダ州内のマイアミ大学に支援者と入っていく様子や受付の男性に何かの書類を渡している様子、そして通報を受けた警察に不法侵入で職務質問をされる様子が記録されている。大学に向かった理由は、アメリカ国内で学生へのワクチン接種の義務化が進んでおり、彼の3人の娘も希望に反してワクチンを接種しなくてはいけなかったからだと説明されている。
「ワクチンではなくバイオウェポン(生物兵器)だ」
それではキーが信じている真実とは何なのだろうか。
それはワクチンが本当はバイオウェポン(生物兵器)だということだ。また、パンデミック(感染症の大流行)ではなく、プランデミック(計画された大流行)だと、動画内でも繰り返し主張されている。
自分たちがおかしいと言われていることについては、人々が彼ほど情報を知らず、洗脳されているからだと主張。彼が大学の職員に手渡しているものには、彼の主張を裏付ける根拠が書かれているようだ。
キーが動画のような突撃を行ったのは、今回が初めてではない。アメリカでは薬局でもワクチン接種が可能なことから、昨年の8月には薬局に6人の支援者と共に押しかけている。その時には、「あと1回でも誰かにワクチン接種させたら、ニュルンベルグ・コードに違反されたとしてお前は処刑される」という、物騒な主張していた。
ちなみにニュルンベルグ・コードとは、ナチスの医師たちが行った人体実験を裁いた基準のこと。キーは、ワクチンが人体実験だと主張しているのだ。
彼が一風変わった医学を信じているのは、今回に始まったことではない。2013年には、ケガの治療や脳震盪予防の効果があるとして、彼が鹿の角のスプレーを販売していることがスポーツ紙に取り上げられた。実際に効果を信じた有名アスリートもいたようだ。
さらなる暴走を続けている
1月2日には、キーが大量の武器を積んだ車に乗り、民主党の知事たちを市民の手で逮捕する旅に出たことが伝えられた。
Anti-vax “Vaccine Police” organization leader Christopher Key – who has proudly started he is going to conduct citizen’s arrests on Democrat governors – is now riding around the country with a badge that looks like a police badge and has a ton of firearms. pic.twitter.com/Sz84nQzca9
— Zachary Petrizzo (@ZTPetrizzo) January 1, 2022
彼の暴走はまだまだ止まらなさそうだ。(了)
参考:ワシントンポスト「Self-proclaimed ‘Vaccine Police’ tells Walmart pharmacists they ‘could be executed’ for administering shots」(2021/8/19)参考:The Daily Beast「Anti-Vax Leader Traveling Country With Guns, Flamethrower, and Fake Badge in Quest to Arrest Dem Governors」(1/2)
参考:ワクチンポリス