イギリスで「ラッサ熱」による3人の感染を確認、そのうち1人が死亡
イギリスで珍しいウイルスに数人が感染し、そのうち1人の死亡が確認された。
西アフリカから帰国した家族
そのウイルスとは、「ラッサ熱」を引き起こす「ラッサウイルス」だ。主にネズミの糞を介して感染し、発症すると、エボラ出血熱に似た症状を示すという。
「ラッサ熱」は現在、西アフリカで流行しているが、先週の初め、イングランド東部のベッドフォードシャーで2人の感染を確認、その後もう1人見つかり、感染者は3人となった。
そのうちの1人の死亡が確認され、死亡した患者と接触した人々の追跡調査が進められているそうだ。しかし、一般市民へのリスクは低いと考えられている。
人から人への感染は稀、完治できる
最初に感染が確認された人は、最近西アフリカ地域から帰国した家族であったと考えられているが、3人目の感染者がこの家族と関係があったかどうかは、調べが進められているという。
イギリスでは1980年以降、「ラッサ熱」が確認された感染者はわずか8人しかおらず、今回10年以上ぶりの重篤な感染例となったそうだ。
またイギリスの保健安全保障庁は、人から人への感染は稀で、ほとんどの人が完全に回復すると強調している。
6日から21日で発症
「ラッサ熱」は通常、ラッサウイルスに感染したネズミの尿や糞便で汚染された食物や家庭用品に接触することで感染するが、感染した体液を介するケースもあると言われている。
また世界保健機関(WHO)によれば、「ラッサ熱」の症状は6日から21日で現れ、通常、発熱と全身倦怠感から始まるという。
また筋肉痛、咳、頭痛、咽頭痛、胸痛、腹痛、下痢、嘔吐などの症状が出ることもあるそうだ。
しかし感染者の約80%は全く症状が出ず、抗ウイルス薬で治療でき、大半の人は完治すると言われている。(了)
出典元:METRO:Person dies of Lassa fever in UK as outbreak fears grow(2/11)