ロシアで反戦を唱えた子供たちまで拘束、動画や写真も投稿され物議に
ウクライナでの戦争に抗議の姿勢を見せた、ロシア人の2人の母親と子供らがモスクワの警察に拘束され、その動画もネットに投稿されている。
ウクライナ大使館に献花して拘束
このことを告発したのは、ロシア大統領府国民経済・行政アカデミーの人類学者であるアレクサンドラ・アルキポワさんだ。
彼女によれば、ロシアがウクライナに侵攻してから6日目になる3月1日、エカテリーナ・ザビシオンさんとオルガ・アルターさんらは、5人の子供たちを連れて、ウクライナ大使館へ献花をするため向かっていたという。
しかしその際、反戦のプラカードを持っていたため、モスクワの警察が母親らと子供たちまで拘束、警察署へ連行した。アルキポワさんがフェイスブックに投稿した動画には、檻の中から、女性に向かって泣きながら訴える姿が映っている。
Sonya, 7, David, 7, Matvey, 9, Liza and Gosha, both 11, detained with their mothers for laying flowers to the embassy of Ukraine in Moscow, and for carrying No War posters. Pictures via Alexandra Arkhipova pic.twitter.com/nadIHtJkrQ
— The Siberian Times (@siberian_times) March 1, 2022
数時間後に釈放される
動画において、母親と思われる女性に向かって、子供が「なぜ自分がここに閉じ込められているのか?」と訴えていたという。
すると女性は「彼ら(警察)は多くの人が一つの空間に集まることを望んでいないのよ」と答え、「すべてうまくいくから、私を信じて」と言って慰めた。
それから数時間後に、母親と子供たちは解放されたそうだ。
警察は親権を奪うと脅迫
アルキポワさんによると、警察は女性たちから子供の親権を剥奪すると脅したという。
また彼女は、女性たちが不特定の罪状で裁判と罰金に直面すると指摘し、「親たちは恐怖のただ中にいる」と主張した。
しかし、ロシア全土の抗議と逮捕を監視するウェブサイト「OVD-Info」は、14歳までの子供を3時間以上合法的に拘束することはできないと指摘している。
3月1日には、ロシアの33都市で反戦デモが起き、数時間で320人以上の参加者が逮捕されたという。
またプーチン大統領が隣国ウクライナに侵攻して以来、計6840人が反戦デモに参加したとして拘束されたそうだ。
しかもサンクトペテルブルクの警察は、第2次世界大戦で激戦となった「レニングラード包囲戦」の生き残りである活動家の高齢女性、イェレナ・オシポワ氏まで反戦デモに参加したとして拘束したという。(了)
В Петербурге арестовали известную блокадницу Елену Осипову. pic.twitter.com/hZBvbH5AWJ
— ДАМА с ПЕРЕГАРОМ (@aperegarom) March 2, 2022
出典元:The Moscow Times:Moscow Police Detain Children Holding Anti-War Placard(3/2)