ウクライナの病院で空爆を逃れ、ブロガーにされた妊婦、無事女児を出産
ウクライナ南東部の港町、マリウポリの病院でロシア軍の空爆に遭った女性が、その後無事女の子を出産した。
空爆の翌日、女の子を出産
その女性とは、マリアナ・ヴィシェギルスカヤさんだ。彼女はそれまでマリウポリにある産科小児病院に入院し、出産の準備をしていたという。
しかし3月9日、ロシア軍がその病院を砲撃。建物は破壊され、17人がケガを負い、女の子1人を含む3人の命が奪われた。
Petrifying war crime in Mariupol. Russian air strike targeted a hospital and a maternity house. We could stop this barbarism by protecting our skies. For the sake of humanity, provide us with aircraft, now! Lives are being lost while this is being considered over and over again. pic.twitter.com/CkacLlF0ZQ
— Dmytro Kuleba (@DmytroKuleba) March 9, 2022
その後、マリアナさんは病院を急いで退避。翌日の3月10日には、無事女の子を出産した。
A woman in Ukraine gave birth after surviving a Russian airstrike on a children’s hospital and maternity ward. https://t.co/QWpgILLc0r pic.twitter.com/HFf1dcBp0w
— ABC News (@ABC) March 11, 2022
ロシア側に「ブロガー」だと指摘される
この病院への砲撃は世界から非難されたが、その後イギリスにあるロシア大使館は、ツイッターで、砲撃はウクライナ軍によって演出されたと主張。さらに病院内には誰もおらず、被害を受けたと言われている女性も、ビューティーブロガーだとツイートした。
それを証明するためにロシア大使館は、産科小児病院から退避するマリアナさんの写真と、ビューティーブロガーの女性を並べて投稿した。
しかしこの主張は真っ赤な嘘であるとBBCも確認しており、ツイッター社もその後、ロシア大使館のツイートを「規約違反」として削除した。
ロシア側は、この病院がウクライナの過激派によって使用されているとも主張したが、国連人権高等弁務官事務所のエリザベス・スロッセル報道官は3月11日、記者団に対し、「それは機能している病院だった」と述べ、ロシア側の情報は事実ではないと述べた。
さらに「我々はロシア当局に対し、民間人や民間の所有物に対する直接攻撃、いわゆる町や村への砲撃、その他の形態の無差別攻撃は国際法の下で禁止されており、戦争犯罪に該当する可能性があることを伝える」と述べている。(了)
出典元:ABC News:Woman in Ukraine gives birth after surviving Russian airstrike on hospital(3/12)