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米連邦議会選挙にて、ゲイの黒人男性とトランスジェンダー女性が初めて当選

米連邦議会選挙にて、ゲイの黒人男性とトランスジェンダー女性が初めて当選
Twitter_SarahEMcBride, RitchieTorres

11月3日、大統領選挙と同時に行われた米連邦議会選挙で、2つの“連邦議会初”が誕生した。

 

トランスジェンダー女性が初めて上院議員に

 

デラウェア州で立候補し、見事に勝利を決めた民主党のサラ・マクブライド氏。彼女の名前は、トランスジェンダーを公言して初めて上院議員になった人物として、歴史に残ることとなった。

 

勝利が決定した直後、彼女は感謝の気持ちをTwitterに投稿した。

 

やりました。国政選挙で勝利したんです。
ありがとう。ありがとう。ありがとう。

 

マクブライド氏は、LGBTQを支援する全米最大の人権団体である「ヒューマン・ライツ・キャンペーン」で、広報官を務めていた人物だ。オバマ政権時代には、ホワイトハウスでのインターンを経験。2016年にトランスジェンダーを公表している人物として、初めて民主党全国大会で演説した。そして昨年、今回の選挙に向け、デラウェア州での選挙運動をスタートさせていた。

 

彼女は今回の当選を受けて、「今夜の出来事が、LGBTQの子どもたちにとって、民主主義は彼らにとっても影響の大きなものだと伝えることができたらと思う」とコメントしている。

 

ゲイを公言する黒人男性も国政へ

 

もうひとつの国政初のケースとなったのが、ゲイを公言する黒人男性として、初めて下院議員に選出された、民主党のリッチー・トレス氏だ。

 

アフリカ系とラテン系の血を引くトレス氏は、ニューヨーク州ブロンクス出身の弁護士だ。シングルマザーに育てられ、スタンフォード大学とハーバード・ロー・スクールを出た後には、オバマ政権下の司法省で務めていたエリートだ。

 

当選が決まった後、トレス氏は「歴史を作りました」とツイートしている。

 

 

ニューヨーク州ではもう一人、ゲイを公言しているアフリカ系のMondaire Jones氏も立候補しており、ふたりで同時に歴史を作ることが期待されていた。残念ながらJones氏は落選している。

 

多様化する候補者たち

 

LGBTQの立候補者を支援するVictory Fundによると、2020年の選挙に向けた立候補者のうち、トランスジェンダーを公言している人物は34人。2018年に行われた中間選挙の48人と比べると、数を減らした結果となった。しかし、2020年11月の選挙でLGBTQを公言している候補者の数は、2018年と比べて33%増加したそうだ。

 

アラバマ州は、LGBTQを公言している立候補者がいない唯一の州となった。(了)

 

参考:CBS「Sarah McBride becomes nation’s first openly transgender state senator」(11/3)
参考:CBS「New York Democrat Ritchie Torres elected as the first openly gay Black member of Congress」(11/4)
参考:Victory Fund「2020 Overview

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