イタリアの町に、家賃1ユーロで10人のアメリカ人が移住
イタリア・サルディーニャ島にある小さな町に、10人のアメリカ人が移り住むことになった。
希望する期間だけ住み、働ける
その町とは、人口約1300人の「オロライ(Ollolai)」だ。
山岳地帯に位置するこの町では、過疎化が進んでおり、今回人口増加を目的として、地元議会がサ・マタ協会と共同で「ワーク・フロム・オロライ」というプロジェクトを立ち上げた。
このプロジェクトでは、わずか1ユーロ(約150円)の家賃で家を借りることができ、希望者は好きな期間だけ住み、仕事をすることができるという。
そして今回、手始めに10人のアメリカ人が選ばれ、移り住むことになった。
シュワルツネッガー氏の親友の故郷
最初にアメリカ人が選ばれたのには、理由がある。この町は、Franco Columbu氏が生まれた場所だったからだ。
Columbu氏は、1960年代後半にカリフォルニア州に移住し、1970年にミスター・ヨーロッパとミスター・ユニバースのタイトルを獲得。その後はボクサーに転身するなど、活躍したという。
しかも60年代半ばにドイツで開催されたボディ・ビルの大会では、俳優のアーノルド・シュワルツェネッガー氏と出会い、生涯の友情を育んだそうだ。
Columbu氏は、毎年夏になるとオロライに戻っていたが、2019年にサルディーニャ島沖で泳いでいる時に体調を崩し、亡くなった。
過去には1ユーロで家の販売も
イタリアでは、人口減少により消滅の危機にある数十の町でも、このような取り組みが行われてきたという。
数年前には、オロライでも、1ユーロで老朽化した家の販売が行われたそうだ。
オロライのフランチェスコ・コロンブ市長は、次のように語っている。
「町の活性化、住民の生活向上、過疎化の抑制が私たちの目的です。ここでは自然、静寂、健康的な食べ物、伝統からなるライフスタイルを提供し、遠隔地で生活し、仕事をするのに適した場所であると、私たちは信じています」(了)
出典元:The Guardian:Sardinian town invokes Arnold Schwarzenegger link to give population a US boost(6/4)