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妻との旅で財布を盗まれた末期患者の男性、犯人への手紙を書き支援が殺到

妻との旅で財布を盗まれた末期患者の男性、犯人への手紙を書き支援が殺到
flickr_Pedro Szekely

イタリアを旅行中に財布を盗まれてしまったガン患者の男性が、犯人に「あなたを許す」という手紙を書き、その結果多くの申し出が寄せられた。

 

最後の旅行になるかもしれない

 

その男性とはアメリカのワシントン州、Brush Prairieに住むMichael Veleyさん(60)。以前、警察官として働いていたMichaelさんは、非ホジキンリンパ腫という病気にかかってしまい化学療法を受けてきたという。

 

そして次の治療の予約の間に、Michaelさんは23年連れ添った妻のKanakoさんとヨーロッパへ旅行を計画。家族に会いにドイツへ行き、イタリアではベニスとフィレンツェにも立ち寄ることにしていたそうだ。

 

しかし7月14日、2人がベニスに到着した初日に、Michaelさんは船のチケットを買うため駅へ行き、それから15分経った後に財布が盗まれていることに気づく。

 

しかもお財布には450ユーロ(約5万9000円)とクレジットカード、デビッドカード、さらに運転免許証が入っていたという。

 

MichaelさんはNBCの取材に対し、次のように語っている。

 

「私は最初、当然、非常に怒っていました。私たちは、おそらく最後になる一緒の旅行で、素晴らしい思い出を作りたかっただけなのです。私はそのことについて祈り始めました。怒りから自分を助けてくれるよう神にお願いしたのです」

 

書いた手紙を犯人に見せるため警察へ

 

その後、Michaelさんは気持ちを癒すために自分の考えをまとめ、犯人に向かって手紙を書くことに。

 

「私は財布を盗んだ人へというタイトルがついた手紙を書きました。私と妻は、最後になるかもしれない休暇を楽しむため、あなたの美しい都市にきました、と。私は今回、あなたの犠牲者になりました。しかし私は許すために祈り続けているのです。そして私はあなたを許します」

 

その後、Michaelさんは地元の警察署へいき、自分が書いた手紙を犯人が見られるような場所、例えば駅や市の周りなどに、配れないかと訪ねたという。

 

警察官はMichaelさんの求めを拒否したが、他の案を提案。地元の新聞「La Nuova Venezia」に送ることを提案したそうだ。

 

「恐らく警察官は、その手紙をゴミ箱へ投げ入れるつもりだったのでしょう。私には彼が何をするつもりなのか分かりませんでした。でもそれは問題ではなかったのです。手紙は自分のために書いたものでしたから」とMichaelさんは振り返っている。

 

さまざまな申し出が寄せられる

 

しかしそれから起きた出来事は、Michaelさん夫婦を驚かすことになる。というのも彼の書いた手紙が、イタリア語の新聞のトップページに掲載されていたからだ。

 

しかも新聞に載ってから数時間後、数日後にわたって、2人は読者から多くの返事を受け取ることになったという。

 

その返事を書いた人の中には、2人の希望を叶えたいと申し出る人や、お金を提供してくれた人もいたそうだ。

 

またイタリアの市長の事務所は2人にホテルに泊まってもらいたいと申し出ており、フィレンツェに住む心臓外科医も自宅へ招待してくれたとか。

 

もっともMichaelさん夫婦は予定していた化学療法を受ける必要から、それらの申し出を断り、ワシントンへ帰ることになる。

 

それでも彼は次のように語っている。「この旅の思い出は当初、ひどいものになってしまいました。でも手紙を書いた後、今では思い出からは怒りやフラストレーションが消え、喜びに変わりました」(了)

 

 

出典元:NBC:Terminally ill American robbed on Italian vacation, pens ‘open letter’ forgiving thief(7/19)

出典元:euronews:Terminally-ill American robbed in Italy, pens ‘open letter’ forgiving thief(7/19)

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