救護隊員たちのパンケーキ代を払って消えたのは「回復中の薬物中毒患者」
パンケーキ店で夜勤明けの朝食を摂っていた救急救命士たちの食事代を、全額支払って消えた謎の人物が海外メディアで話題になっている。
夜勤明けのパンケーキ店での出来事
この出来事は7月20日、米国ニュージャージ州にあるパンケーキ店「iHOP」で起こった。
ニュージャージー・トムズリバー救護隊の救命士たち6人が食事を終えて会計しようとすると、店のスタッフは伝票ではなく、レシートを持って来たという。
彼らが食べたパンケーキの合計金額は77ドル(約8,500円)。全額が支払い済みだった。レシートの裏を見るとこう書かれていた。
払っておきました。
皆さん方の仕事に感謝します!良い1日を! ——回復中の薬物中毒者より
騒がしかった救命士たちが沈黙
救命士たちはそれまで会話に花を咲かせていたが、このメモを見ると「皆が押し黙った」と、リーダーのAlyssa Golembeskiさんは言う。
店のマネージャーに誰が支払ったのかを尋ねたが、女性であることしか分からなかった。女性は「人に名前を知られたくない」と言って、すでに店を去っていた。
「回復中の薬物中毒患者」と書かれていることから、過去に薬物でショックを起こし、救護隊に助けられたことがある人物だろうと推測できる。
Golembeskiさんは、海外メディアにこう語っている。
世の中にはまだまだ心を温かくしてくれるようなことがあります。今回の出来事はそのひとつだと思います。
私たちの食事代を払ってくれたこと、そしてあのメモ書き……救護隊員たちは日頃から騒がしい連中なんですが、その時、私たちのテーブルは完全に沈黙しました。
匿名の彼女にFacebookでありがとう
トムズリバー救護隊は、匿名の「回復中の薬物中毒者」へ感謝の気持ちを伝えるために、Facebookに写真とメッセージを投稿した。
今日、iHopで支払いをしてくれた女性へ、私たちの朝食代を払ってくれてどうもありがとう。これは素晴らしい心の贈り物でした。疲れ切った救命士たちは涙を誘われていました。
私たちはあなたを助けることができて幸いです。それだけでなく、トムズリバー地区に住み、働いている人たちの役に立てることを幸せに思います。これからのあなたの、回復に向けた旅に幸運が訪れますように!
(了)
出典元:NJ.com:’Recovering addict’ secretly picks up restaurant tab for N.J. EMTs (7/24)
出典元:Philly Voice:Recovering addict pays bill for first aid squad at New Jersey IHOP(7/23)