虐待から保護された女の子が2年後に迎えたハッピー・エンド
悲しいニュースであふれた2020年。そんな1年を吹き飛ばすような明るいニュースが、米アリゾナ州から発信されている。
虐待されていた女の子を保護
今年の夏、アリゾナ州のキングマン警察署のブライアン・ザック警部補は、妻のシエラさんとともに、養子縁組により4歳のカイラちゃんを娘に迎えた。
当時はまだパトロール担当の巡査部長だったザック警部補は、通報を受けて1軒の家を訪問した。そこにいたのがカイラちゃんだ。彼女はケガをしており、いくつかの単語しかしゃべることができなかった。
カイラちゃんの保護者は、身体的虐待を加えたとして刑事告発されることとなった。
ザック夫妻の家にカイラちゃんがやってきた
カイラちゃんが保護された当日、児童相談所の担当者が到着するまでの数時間を一緒に過ごしたザック警部補。家に帰ると、奥さんに「とてもかわいい子と過ごしたんだ」と話したという。
そして、カイラちゃんを引き取れる親戚を見つけられなかったと聞いたザック夫妻は、2人の子供も含めて家族で話し合い、彼女の引き取りを申し出た。
夫妻はカイラちゃんのために新しいベッドと子ども用のイスを用意して、彼女の到着を待った。カイラちゃんがザック家にやってきた時、持っていたのは蓋つきのカップとサイズの合わない服が入った袋だけだったという。
30ヵ月後、やっと家族に
ザック家からプレスクールに通い始め、すぐにシエラさんをママと呼び始めたカイラちゃん。ザック夫妻は、いつか彼女を手放さなくてはいけなくなるのではないかと考えながら、できるだけ長く彼女に愛情を注ぎ、世話をしていきたいと考えていたそうだ。
手続きが終了し、カイラちゃんの養子縁組が認められたのはカイラちゃんが夫妻の家にやってきて30ヵ月後のことだった。
すっかりおしゃべり好きな女の子になったカイラちゃんは、段ボール箱の中でクルージングごっこをするのがお気に入りだという。
ザック警部補は、養子縁組を考えている家族に対して「恐れずに挑戦してみて欲しい。確実にやる価値があるからね」とメッセージを送っている。
参考:GMA「Police officer adopts little girl he comforted while on duty」(12/2)
参考:AZFAMILY.COM 「Kingman couple adopts child through foster care system」(11/13)