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100万円相当の物資を盗まれたハワイの社長、その泥棒を雇い入れる

100万円相当の物資を盗まれたハワイの社長、その泥棒を雇い入れる
Facebook/John Paul Cates

小さな建設会社から、工具やカメラなど合わせて約1万ドル(約104万9000円)相当が盗まれた。社長は犯人を見つけて警察に突き出す、と意気込んだが、数日後、改心した泥棒が素直に自首すると考えを変え、会社で雇うことにした——昔話にでも出てきそうな話だが、実際にあったこと。海外のニュースメディアが報じている。

 

防犯カメラに映った泥棒

 

ハワイ州オアフ島にある建設会社「TSW Fabrication」は、工事現場から工具や監視用カメラが盗まれることに悩まされていた。だが、先月の下旬、運よく泥棒の姿がカメラに映り、社長のJohn Paul Catesさんはその写真を島内のSNSで公開。1000ドル(約10万4900円)の賞金を懸けて犯人を探した。

 

Facebook/John Paul Cates

 

その泥棒が盗みを働いたのは一度だけではない。1~3週間の間隔をあけて、電動工具や監視カメラなどが数回盗まれていたそうだ。金額にすると合計約1万ドル(約104万9000円)。家族経営の彼の会社にとっては痛手で、Catesさんは何としてでも犯人を見つける気でいたという。

 

自首した泥棒

 

監視カメラが泥棒の姿を捉えてから3日後、建設現場に当人が現れた。Travis Sueyoshiという33才のそのホームレス男性は、「いろいろ事情があって、物を持って行くことになってしまった」と言い、素直に罪を認めたとのこと。

 

Catesさんは、「彼のFacebookを見つけて調べてみた」という。すると、以前には子供のことや、クリスマスの様子、誕生日の風景などが投稿されており、「ごく普通の生活だったように見えた」そうだ。しかし、2015年に何かがあったらしく、人生を悲観する投稿が増え、2016年に更新が止まっている。

 

Catesさんは、その後彼と話をしている最中に、警察に突き出すという考えを変えた。メディアの取材に対してこう話している。

 

彼は「何でもやって、少しずつでも返済する」と言ったんです。その会話のある瞬間、何かが変わりました。私は彼を見てこう言いました。「ノー、返してもらわなくていい。その代わりあんたを雇おうと思う」

 

こうして働き始めたSueyoshiさんの姿が、CatesさんのFacebookに投稿されている。

 

 

彼はホームレスで車を持っていないにもかかわらず、町から遠い建設現場に毎朝7時に来て、資材の整理や清掃作業を行なっているそうだ。将来は専門的な技術を身につけて、それで稼げるようになって欲しい、とCatesさんは望んでいる。(了)

 

出典元:Hawaii News Now:A lesson in redemption: Why a business owner hired the man who stole from him(2/11)

出典元:sunny skyz:A Business Owner Met The Man Who Stole From Him — And Then Hired Him(2/12)

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