リビアで人身売買組織に囚われていた難民、100人以上が脱出に成功


自国の情勢が不安定のため、ヨーロッパを目指す難民たち。彼らの中には人身売買組織に捕まり、囚われの身となる者もいるが、先日多くが組織の施設から脱出することに成功した。

 

100人以上が脱出、15人が死亡

 

その難民たちの多くは東アフリカのエリトリアやエチオピア、そしてソマリア国籍で、悪名高い人身売買組織の「Mousa Diab」に捕まり、リビアの街、Bani Walid近郊の収容所に囚われていたという。

 

しかし先週の初め、彼らのうち約140人が施設からの脱出に成功。ただその際に15人が殺され、40人がいまだに施設内に残されており、その多くが女性とされている。

 

逃げ延びた人のうち25人は銃で撃たれたり、複数箇所を骨折したりしてケガを負い、現在Bani Walidにある病院で手当を受けているそうだ。

 

囚われていた人の多くは10代で、皆ヨーロッパへの亡命を希望していたが、人身売買組織に拘束され、Bani Walidの周辺やNesmaといった街のそばで、複数回売り買いされてきたという。

 

近年、伊への密航の回数が減少

 

Bani Walidという街はリビアの首都、トリポリから南へ145kmも離れた街で、地中海を目指してサハラ砂漠より南の地域からやってきた難民を密航させ、人身売買する主要な中継拠点になっていたそうだ。

 

そこから多くの移民がボートに乗ってイタリアに向かっていたが、イタリア政府の圧力や数回に及ぶ衝突により、大規模な密航組織が出航を取りやめることに合意。

 

その結果、昨年7月以来、移民を乗せたボートの密航回数は急激に減少する。さらにEUの支援を受けたリビアの沿岸警備隊も渡航中の船を見つけ次第、難民らをリビアへ送り返してきたという。

 

この結果、組織に囚われた難民らは、更なる過酷な状況に追い込まれているそうだ。

 

金をゆすりとるため難民を長く確保

 

難民コミュニティの代表者によれば、密航組織は内陸にまで勢力を広げており、特にBani Walidの周辺では秘密の収容施設などを管理しているという。

 

そこでは組織の人間が難民やその家族から金をゆすりとるため、難民らを頻繁に拷問し、またはレイプし、より長く彼らを囚われの身に置いているそうだ。

 

国境なき医師団は次のように語っている。

 

「身代金のための誘拐は、いまだに儲かるビジネスです。しかもそのビジネスは、移民や難民を犯罪者にし、彼らを一切ヨーロッパの海岸に上陸させないことを狙ったEUが進める政策によって、さらに促進されているのです」(了)

 

 

出典元:Reuters:East African migrants escape from captors in Libyan smuggling hub(5/25)

出典元:ARAB NEWS:East African migrants escape from captors in Libyan smuggling hub(5/25)