【完全映像】北朝鮮兵士が板門店の軍事境界線を越えて亡命、その動画が公開される
11月13日、北朝鮮の兵士1人が板門店の共同警備区域(JSA)の北側建物から南北軍事境界線を越えて韓国に亡命したが、その一部始終を捉えた映像が公開された。
北朝鮮兵士が思わず境界線を越えてしまう
国連軍司令部は22日、南北軍事境界線上にある板門店の共同警備区域で北朝鮮軍兵士1人が韓国に亡命した事件で、調査結果を発表。さらに亡命する様子を捉えた監視カメラの映像を公開した。
映像にはまず北朝鮮側の一本道を、1台の軍用の自動車が走ってくる様子が映っている。
車は監視所と思われる場所を過ぎると、速度を上げそのまま境界線へと向かっていく。下は知らせを受けた北朝鮮軍兵士が、走り寄っていく様子。
次の場面では、亡命兵士が車で橋を渡り、南北軍事境界線の手前で車のタイヤが側溝にはまり動けなくなる様子が捉えられていた。
亡命しようとする北朝鮮の兵士はその後、車を降りて逃走。その直後に仲間の兵士が現れ、近い距離から銃を発砲する様子が映っている。
さらに1人の兵士は、亡命する兵士を追いかけ、思わず韓国側に入ってしまう。それに気づいて彼は、すぐに引き返していった。
下は撃たれて横たわっている亡命兵士の様子。
韓国兵士がほふく前進しながら救助
また別の場面では、熱に反応する赤外線カメラで捉えられた映像もある。
そこには亡命兵士が倒れて動けなくなっているところへ、韓国軍の兵士が安全な場所に避難させる様子も映っていた。
この時、すでに亡命兵士は軍事境界線から韓国側へ約50メートル入った地点にいたとされているが、韓国軍兵士は北朝鮮兵士による追加の銃撃を予想しながら、ほふく前進して救助に向かったという。
休戦協定違反を北朝鮮側に通知
国連軍司令部は「特別調査団は北朝鮮軍が亡命する兵士に銃撃を加えたこと、北朝鮮軍兵士がわずかな時間ながら軍事境界線を越えたことを確認した」と述べている。
その上で「(朝鮮戦争)休戦協定違反という重要な結論を出した」と発表。その日のうちに板門店にある連絡手段を通じ、北朝鮮軍にこうした違反について通知したという。
また、今回の調査に関する話し合いと、休戦協定違反を今後防止するための対策づくりに向け会議の開催を呼び掛けた。(了)
出典元:聯合ニュース:国連軍司令部「亡命兵銃撃の北朝鮮軍、JSA軍事境界線を越境」(11/22)