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ミャンマー軍との戦闘でロヒンギャの人々が約400人死亡、3万8000人が避難

ミャンマー軍との戦闘でロヒンギャの人々が約400人死亡、3万8000人が避難
Twitter/Muhammad Kamran‏

ミャンマーの軍司令官が、国内にいるイスラム系少数民族、ロヒンギャの反乱勢力との戦闘で多くの死者が出ていることを明らかにした。

 

90回の戦闘で399人の死者

 

ミャンマーの軍司令官は9月1日、西部のラカイン州で治安部隊とロヒンギャの反乱勢力との間で戦闘が起き、399人が死亡したと発表した。

 

またその声明では399人のうち、29人はロヒンギャの反乱グループのメンバーだとしている。

 

さらに8月25日には反乱グループによる攻撃が30回も行われたが、それを含めてこれまでに90回の戦闘が発生、その結果、戦闘が以前よりも広範囲に拡大しているという。

Googlemap Rakhine, Myanmar (Burma)

一方でAFPは、ミャンマーのミン・アウン・フライン国軍総司令官が1日、フェイスブックに投稿した内容を紹介。

 

その中で軍司令官は「8月30日までに、多数のテロリストが治安当局に対し計52回にわたる波状攻撃を行った。一連の攻撃で、テロリスト370人の遺体が発見され、9人が生存した状態で拘束された」と発表。

 

さらに8日間の武力衝突で治安要員15人、民間人14人が死亡したと付け加えているという。

 

集団殺戮があった可能性を指摘

 

ロヒンギャを擁護する専門家は、これらの戦闘以外でも数百人のロヒンギャの住民が治安部隊に殺害されたと主張。

 

Arakan ProjectのChris Lewa氏も豪メディアのABCの取材に対し「これまでの報告で女性や子供を含むロヒンギャの住民が130人殺害されたと言われていますが、それは非常に信頼性があると思います」と語っている。

 

またLewa氏によれば、130人の殺害はラカイン州の村人(仏教徒)とともに治安部隊が、突然Rathedaungの一帯に非常線を張った8月27日に起き、そこでは大規模な虐殺が繰り広げられた可能性があるという。

Googlemap Rathedaung, Rakhine, Myanmar (Burma)

これらの衝突はロヒンギャの武装勢力が8月25日に警察の交番を襲撃してから起きており、その結果軍による取締が行われるようになったとしている。

 

一方、25日の攻撃を行ったとされるロヒンギャの反乱グループの「Arakan Rohingya Salvation Army」は、この行動がロヒンギャのコミュニティを守るためのものだったと主張しているそうだ。

 

3万8000人が国境を目指し避難

 

国連によれば、これらの戦闘や虐殺事件により約3万8000人のロヒンギャの住民が隣国のバングラデッシュの国境を目指し、それぞれの村から避難しているという。

 

彼らは衣類や調理器具、ソーラーパネルなども抱えて、足場の悪い道を3日かけて歩き続け、国境へたどり着いているそうだ。

 

そして若い人は老人を背負い、または粗末な担架に載せて運び、子供は赤ん坊を抱いて移動しているとか。

 

しかしバングラデッシュの国境警備は、彼らが国境を越えないよう取締りを強化しているという。

 

そのため両国を隔てるナフ川では、粗末な船で対岸に渡ろうとした多くのロヒンギャの人々が水死する事態も起きているそうだ。

Frightened civilian Rohingya are bustling in searching of shelter during military crackdown against Rohingya.

Imran Mohammedさんの投稿 2017年8月25日金曜日

ビルマ軍がヘリコプターも使い攻撃

 

運良く17人の家族と国境を越えられたロヒンギャのSham Shu Hoqueさん(34)は、8月25日にNgan Chaungという村を出発したが、当時ミャンマーの治安部隊はロケット弾やヘリコプターを使い、家などに火を放ち、人々を殺していたという。

#Save_Rohingya. #Stop_Atrocities.Myanmar military has started torching Rohingya villages.

Imran Mohammedさんの投稿 2017年8月25日金曜日

 

Military Fighter helicopters are patrolling over the Rohingya villages. Rohingya are in horrible situation. Save Innocent Children and Women.

Imran Mohammedさんの投稿 2017年8月25日金曜日

また彼の家の目の前では5人が死亡し、Hoqueさんもビルマ軍から家を立ち退くよう命令されたため、約1週間かけて途中の村で隠れながら、バングラデッシュの国境へたどり着いたそうだ。

 

このような事態に対し、日本に住むロヒンギャの人々も行動を起こしている。9月1日の午後、渋谷駅周辺でミャンマーから逃れてきたロヒンギャの難民らがデモ行進を実施。

先月以降、ミャンマー西部で起きている武力衝突で多数の死傷者が出ているとして罪の無い市民の殺害を止めるよう訴えたという。

 

同時に難民らの団体は声明を出し、国連の介入や日本政府の支援を求めたそうだ。

 

ロヒンギャの人々はビルマ西部のラカイン州北部に約100万人住んでいるとされているが、ビルマ政府から不法移民として扱われ、国籍も認められず、以前から激しい迫害を受けてきたと言われている。(了)

 

 

出典元:INDEPENDENT:Burma: 400 killed amid ‘massacre’ of Rohingya Muslims, army says(9/2)

出展元:AFP:ミャンマー衝突、死者400人に ロヒンギャ3万8千人がバングラ流入(9/2)

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