米で自動運転車両と二輪車が衝突事故、バイク側が自動車会社を訴える
アメリカで自動運転の車とオートバイとの衝突事故が起き、裁判が行われ、注目を集めている。
元のレーンに戻りバイクと衝突
裁判を起こしたのは、カリフォリニア州のサンフランシスコに住むOscar Nilssonさん。
彼は昨年の12月、サンフランシスコでバイクに乗り、GM(ゼネラル・モーターズ)の自動運転車両「シボレーBolt」の後方を走っていたという。
やがて「Bolt」はレーンを変更。そのためNilssonさんは自動運転車両を先へ行かせようとしたとか。
しかしその後、突然「Bolt」が進路を変更。再び元のレーンへと戻ってきたため、Nilssonさんが乗ったバイクと衝突したとされている。
この事故でNilssonさんは転倒し、首や肩にケガを負い、仕事も休まざるを得なかったそうだ。
GMは「バイクがレーンに入ってきた」
一方、GM側は異なった見解を発表。「バイクに乗っていた人が、Boltのレーンに現れた」と主張したという。さらに声明で次のように語ったとか。
「安全性は、自動運転の技術をテストしたり開発したりする段階において、最も重要視してきたものです。この問題において、サンフランシスコ警察の事故報告書では、安全であったにも関わらず、バイクが私たちのレーンに現れたと述べています」
ただし事故報告書では、どちらに非があったのかについては明らかにしていない。また事故現場における、他の引用ついても提出されていないという。
オートパイロットではドライバーに責任
実は同様の事故は1月22日にも起きている。それはロサンゼルス西部でテスラの「Model S」がCulver市の消防車の後部に衝突したというもの。
その事故ではケガ人は出なかったが、自律走行が一部可能なオートパイロット機能がついていた場合のドライバーの責任について、議論が起きている。
そもそもオートパイロット機能は、複数の機能が連動してドライバーは一定のコントロールを委ねることができるが、完全な自動運転車両(レベル4)ではなく、自律走行車の中でも低い方の「レベル2」にとどまっているという。
そのため多くの専門家も、現在の自律型技術を利用しているドライバーは、どんな時でも車のコントロールを自分に取り戻す用意をしている必要があると発言。
さらにテスラのCEOであるイーロン・マスク氏も声明で「依然、ドライバーには責任が残っている」と述べている。
マスク氏は以前もオートパイロット機能について、最高の条件下でもハンドルから手を離さず、常に注意するようドライバーに呼び掛けていたという。(了)
出典元:GMA:GM sued by motorcyclist injured in crash involving self-driving car(1/28)