露で「プッシー・ライオット」のメンバーが毒を盛られた疑い、独で治療を受ける
ロシアの反政権活動グループ「プッシー・ライオット(Pussy Riot)」のメンバーが、毒を盛られた疑いで病院へ搬送され、その後ドイツへと運ばれた。
ベルリンの病院へ搬送される
そのメンバーとはPyotr Verzilovさん。彼は先週の火曜日に裁判所でのヒアリングの後、突然体調不良を訴え、意識不明の状態に陥ったとされている。
このためすぐにモスクワの病院へ搬送されるも、先週の土曜日にはドイツのベルリンへ移送され、現在も治療を受けているそうだ。
メンバーによれば先週の金曜日には意識が回復したが、依然病状はよくなく、現在も集中治療室にいるという。
視界が失われ、言葉も話せなくなる
当初体調不良を訴えた時、Verzilovさんは視界が失われ、話すこともできなくなったと言われている。
このためメンバーの1人、Maria Alekhinaさんは、Verzilovさんが政治的な理由により、何者かに毒を盛られたと語っているそうだ。
さらに彼の元妻で同じくメンバーの1人であるNadezhda Tolokonnikovaさんも、ドイツのメディアに対し「脅迫あるいは殺害を試みるために、Verzilovさんには故意に毒が盛られたと考えている」と語っている。
メンバーらはすでに今回の事件について抗議の意志をしめす内容をツイート。「Pyotr Verzilovに毒を盛った人間を私たちは罰するだろう」という横断幕を掲げた写真を投稿している。
right now at riot fest pic.twitter.com/Ud6uvmFYIQ
— 𝖕𝖚𝖘𝖘𝖞 𝖗𝖎𝖔𝖙 (@pussyrrriot) September 14, 2018
7月にはサッカー決勝のピッチに乱入
「プッシーライオット」は反プーチンを掲げる抗議グループで、これまでも過激な活動を続けてきた。
今年の7月にはモスクワで行われたサッカーワールド・カップの決勝で、警察官の服装をしてピッチに乱入。プーチン大統領が観戦している前で、グラウンドを走り回り、政治犯の釈放などをロシア政府に求めたという。
.@pussyrrriot member Pyotr Verzilov, who rushed the field during the World Cup final to protest police brutality, has been hospitalised in critical condition in the toxicology department of a Moscow hospital. His relatives reportedly suspect poisoning https://t.co/nSYc4SSQtk pic.twitter.com/qK6DE29bgS
— Alec Luhn (@ASLuhn) September 12, 2018
Nika Nikulshina from Pussy Riot has just been detained by police and "anti-extremism agents" in Moscow with a friend. Free Nika and everyone else detained during today's big protest day in Russia! pic.twitter.com/ZiJ3v8BqqE
— 𝖕𝖚𝖘𝖘𝖞 𝖗𝖎𝖔𝖙 (@pussyrrriot) September 9, 2018
その後、メンバーらは取り押さえられ、15日間刑務所に拘留されたそうだ。
もっとも現時点では本当に毒を盛られたのか、また誰によって行なわれたのか、などは分かっていない。ただ、イギリスで起きた元スパイへの毒殺未遂事件もあるだけに懸念が広がっている。(了)
出典元:ABC News:Pussy Riot member treated in Berlin for suspected poisoning(9/16)
出典元:INDEPENDENT:‘Poisoned’ Pussy Riot member Pyotr Verzilov flown to Germany for treatment(9/16)