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「ローリング・ストーン」誌の創刊者、差別的発言で『殿堂』から追放

「ローリング・ストーン」誌の創刊者、差別的発言で『殿堂』から追放
X_@CamillaMR2

音楽雑誌「ローリング・ストーン」の共同創刊者が、差別的な発言を行い、「ロックの殿堂」の理事会から解任されたという。

 

白人男性の音楽家へのインタビュー

 

その共同創刊者とは、「ロックの殿堂」の共同創始者でもあるジャン・ウェナー氏だ。

 

ウェナー氏は先日、ニューヨーク・タイムズ紙の取材に答え、自らの新著「The Masters(巨匠たち)」について解説したという。

 

「The Masters」においてウェナー氏は、7人の「ロック哲学者」として、ボブ・ディランやボノ、故ジェリー・ガルシア、ミック・ジャガー、故ジョン・レノン、ブルース・スプリングスティーン、ピート・タウンゼントといった白人男性だけにインタビューしていた。

 

しかし取材において記者から、なぜ女性や黒人のミュージシャンにインタビューしなかったのかと尋ねられ、ウェナー氏は、次のように述べた。

 

「(私がインタビューする)人々は、いくつかの基準を満たしていなければならなかった。もっとも、その基準は私の個人的な関心、彼らへの愛のようなものだった。女性に関する限りは、知的レベルにおいて、十分だとはっきり言える人は、誰一人もいなかった。スティービー・ワンダーは、天才、だろ?人々がMasters(巨匠・今回の本のタイトル)という幅広い言葉を使う時、その言葉の使い方に間違いがあると思う。マービン・ゲイ、もしくはカーティス・メイフィールドはどうか?つまり、彼らは単に、その(知的)レベルでは、はっきり(理路整然とインタビューに)答えられないんです」

 

インタビューの内容が炎上

 

このインタビューは9月15日に紙面で公開されたが、その内容が炎上し、翌日の16日には、ウェナー氏は「ロックの殿堂財団」の理事会から解任されたという。

 

その後、ウェナー氏は、出版社の「リトル・ブラウン・アンド・カンパニー」を通じて謝罪を表明し、次のように述べた。

 

「ニューヨーク・タイムズ紙のインタビューの中で、私は黒人や女性のアーティストの貢献、天才性、影響力を矮小化するような発言をしてしまいました。扇動的な性質と不適切な言葉の選択を完全に理解し、深く謝罪し、結果を受け入れます」

 

ウェナー氏は、1967年に「ローリング・ストーン」を共同で創刊し、2019年まで編集長または編集責任者を務めたという。彼はまた、1987年に発足した「ロックの殿堂」の共同設立者でもある。(了)

 

出典元:ABC News:Rolling Stone co-founder ousted from Rock Hall leadership over controversial comments(9/17)

出典元:CNN:Rolling Stone co-founder Jann Wenner removed from Rock Hall leadership after controversial comments(9/18)

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