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コンゴ民主共和国でエボラ出血熱の症例が拡大、WHOも新たな治療法を検討

コンゴ民主共和国でエボラ出血熱の症例が拡大、WHOも新たな治療法を検討
X_New York Post

アフリカのコンゴ民主共和国などでは、エボラ出血熱の患者が増加しており、世界保健機関(WHO)は、新たな対策を検討している。

 

疑われる症例が500件、死者は130人

 

WHOのテドロス事務局長によれば、コンゴ民主共和国で新たな流行が始まって以来、エボラ出血熱が疑われる症例が500件に及び、死者も130人に増えているという。

 

5月15日に、エボラ出血熱の流行が発表された当時は、約200件の症例と65人の死亡が確認されていたが、それを考えると大幅に患者が急増しているそうだ。

 

テドロス事務局長は5月19日、エボラ出血熱の流行の速さと規模に深い懸念を表明した。

 

症例は「氷山の一角」

 

コンゴ民主共和国のIturi州で活動している国際救済委員会(IRC)のMesfin Teklu Tessema博士によれば、現在確認されている症例は「氷山の一角」に過ぎないという。

 

Ituri州ではエボラ出血熱の症例が多く確認されており、Tessema博士は手袋やマスク、ゴーグルといった基本的な防護具が著しく不足していると指摘。また、国境を越えて南スーダンに感染が拡大するのは「時間の問題」だろうとし、次のように述べている。

 

「エボラ出血熱は非常に致死率の高い病気です。この株の致死率は30~50%です。これは適切な医療を受けられる場合の話です。医療を受けられない場合、あるいは患者が到着するのが遅れる場合、致死率はさらに高くなる可能性があります」

 

利用可能なワクチンや治療法を検討

 

エボラ出血熱を引き起こすウイルスには、複数の株が存在する。今回の流行の原因と特定された「Bundibugyo株」には、承認されたワクチンや治療法がない。

 

コンゴ民主共和国とウガンダの科学者たちは、5月18日の夜、ウイルスのゲノム配列をオンラインで公開した。

 

この遺伝子データを分析した専門家らは、今回の流行が「スピルオーバー現象」、つまり感染した動物との接触によって人間が感染し、その後人から人へと感染が広がったことを示唆していると述べている。

 

このことは感染が拡大しても、ウイルスを追跡・阻止できる可能性があるという。

 

ただコンゴ民主共和国担当のWHO代表、アンヌ・アンシア氏は、ジュネーブで開催された世界保健総会で記者団に対し、次のように語った。

 

「2カ月で、この感染拡大が終息するとは思えません。国際レベルでは、どのようなワクチンや治療法が利用可能で、今回の流行に有効なものがあるかどうかを検討しています」

 

2018年から2020年にかけて発生したエボラ出血熱の流行は、コンゴ民主共和国史上最悪の規模で、約2300人が死亡したという。

 

出典元:The Guardian:WHO considers use of experimental vaccines as Ebola cases and deaths rise in DRC(5/19)

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