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アメリカの海底でマンモスの牙を発見・回収、水深3kmに残っていた

アメリカの海底でマンモスの牙を発見・回収、水深3kmに残っていた
MBARI

以前、アメリカの沖合の海底で、珍しいマンモスの牙が発見され、今回科学者たちによって回収作業が行われた

 

2019年に発見、今回完全な標本を回収

 

その牙が見つかったのは実は2019年、カリフォルニア州の沖合300km、深さ3km地点の海底だという。

 

当時、海洋生物学者のSteven Haddock氏と、遠隔潜水艇のオペレーターであるRandy Prickett氏が、この海域の海底を調査している際に、偶然見つかったそうだ。

 

しかしその時は、わずかなサンプルしか採取できなかったため、今年7月にはモントレー湾水族館研究所(MBARI)の科学者たちが、再び現場に戻り、今回マンモスの牙の完全な標本を回収した。

 

10万年以上も前の可能性

 

実は、これまでも海底でマンモスの牙の化石は見つかっていたという。しかしいずれも水深数十メートルの場所にあったそうだ。

 

このためHaddock氏は「私たちが古代のマンモスの牙に遭遇したことには、いまだに驚かされます」と述べている

 

この牙に関しては現在、カリフォルニア大学サンタクルーズ校(UCSC)やミシガン大学を含む学際的な科学者チームが、調査を行っている。

 

その結果、この牙は10万年以上前のものである可能性が出てきたという。

 

MBARI

最古の保存状態の良い牙の可能性

 

マンモスやマストドンの研究を専門とするミシガン大学の古生物学者・Daniel Fisher氏は、「この標本の深海での保存環境は、これまで見てきたものとはほとんど異なります」と語っている。

 

また科学者たちは、これが北米地域で発見された最古の保存状態の良いマンモスの牙である可能性があるとも述べている。

 

現在、科学者たちは海流の歴史を辿ることで、牙がどこから来たのかをより正確に特定したいと考えており、また同時にこの標本から採取した古代のDNAと、すでに他のマンモスから採取したDNAと比較することを計画しているそうだ。(了)

 

出典元:INDEPENDENT:Scientists ‘stunned’ by unexpected discovery of mammoth tusk during deep-sea exploration(11/26)

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