NYのシナゴーグで秘密のトンネルを発見、封鎖に反対した若者を逮捕
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アメリカ・ニューヨークのシナゴーグ（ユダヤ教の礼拝所）で、秘密のトンネルが見つかり、物議をかもしている。
ネット上で憶測が飛び交う
そのトンネルは昨年の12月、ニューヨーク市ブルックリンのクラウンハイツ地区にある、ハバッド・ルバビッチ世界本部の地下で発見されたという。
このトンネルはハシディズム派ユダヤ人の学生グループが掘ったとされ、当初、地元サイト「クラウン・ハイツ・インフォ」は、トンネルが数軒離れた通りの突き当たりにある、女性専用のミクヴェまで続いていると報じた。
ミクヴェとは、伝統的な清めの儀式で使用されるお風呂のこと。たとえば、ユダヤ教の法律では、女性は結婚前にミクヴェに浸ることが義務付けられており、またミクヴェでの入浴はユダヤ人の改宗プロセスの一部とされている。
しかも付近の住民は、一定期間にわたって夜間に異常な騒音が聞こえると通報しており、これにより、なぜトンネルが作られたのか、何に使われたかの疑惑が生じ、ネット上でも憶測が飛び交ったという。
Several Jewish worshippers were arrested at a New York synagogue as they attempted to prevent a recently discovered secret tunnel from being filled in. pic.twitter.com/jaWAoiRIG3
— Al Jazeera English (@AJEnglish) January 10, 2024
10人の学生を逮捕
その後、シナゴーグの指導者らはトンネルを塞ぐよう命じ、1月8日の午後にはセメントを積んだトラックが、シナゴーグに到着した。
しかし10代から20代前半のハバド・ルバビッチの学生グループが、トンネルを守ろうと内部に入って立てこもり、抵抗。警察官が呼ばれ、10人の学生が逮捕されたという。
その後、ニューヨーク市警察の報道官は、トンネル建設の責任者とされる人々が、不法侵入、および行政妨害などの容疑で逮捕されたと発表した。しかしトンネルが作られた理由は、まだ明らかにされていない。
別の場所につながっているとの主張も
ある関係者によると、建物の近くに配管を設置していた建設作業員が、水道を敷設するために溝を掘っていた際に、トンネルの一部を発見したという。
またウェブサイト「フォワード」は、トンネルは770ビルを「拡張」するために掘られたと主張。女性用ミクヴェの運営者らも、トンネルはイースタン・パークウェイ770番地にある、使用されなくなった男性用ミクヴェとシナゴーグを接続していると主張している。
ハバド・ルバビッチは、ロシア発祥の正統派ユダヤ教ハシディズム派で、世界最大のハシディズム派グループの1つ。ハシディズム派はシャシディズムとしても知られ、神秘主義の信念に基づき、18世紀から正統派ユダヤ教運動を進めているという。（了）
出典元：The Guardian：Several men arrested after dispute over secret tunnel in Brooklyn synagogue(1/9)
出典元：METRO：Secret synagogue tunnels are causing chaos in New York. What’s really going on? (1/9)
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