前例のない救出作戦、アフガンで負傷した米兵士をノンストップで本国へ空輸
戦闘が続いているアフガニスタンで、負傷した兵士に対する大規模な救出作戦が行われた。
手榴弾で片手と片足を失った米軍兵士
いまだにタリバンの自爆攻撃が続くアフガニスタンでは、先週も自爆テロが起き、48人が死亡。今年だけでも17人の米兵が殺害されたという。
また100人以上がケガを負い、そのうちの何人かは重傷を負ったそうだ。
そんな負傷者の1人である米兵士は先月、戦闘の際に投げられた手榴弾のせいで、片腕と片足を失った。しかも命の危険があったため、3機の軍用機と18人の医療スタッフ、2万4000ガロンの燃料、26ガロンの血液を使った、大規模な救出作戦が行われた。
他の兵士たちが献血のため列を作る
負傷した兵士はBagram空軍基地で手術を受け、血液が足りないため指揮官は他の兵士たちにも、輸血に協力するよう要請したという。
このため空軍基地の病院の外では、100名以上の兵士が自らの血液を提供するために、列を作って並び続けたという。
その後、今度は空軍が行動を起こした。
アフガンから米本土までノンストップ
ドーバー空軍基地を拠点にしていたC-17輸送機のクルーはドイツを飛び立ち、アフガニスタンへ。
その後、負傷した兵士を乗せて、故郷のアメリカ・テキサス州まで8000マイル(約1万3000km)のノンストップ飛行を続けたそうだ。
無論、ノンストップで飛行を続けるためには、燃料が必要になる。
このためC-17は、ヨーロッパ上空とアメリカのメイン州で、2度に渡って空中給油を受けたそうだ。
この救出作戦は「REACH 797」と名付けられ、C-17の隊長であるDan Kudlacz少佐も、このようなミッションは初めてだと語っている。(了)
出展元:FOX NEWS:‘Almost impossible mission’: The 8,000-mile nonstop flight to save a US soldier’s life(9/21)