刑務所内でサッカーの親善試合、反則がきっかけで16名が死亡
先月31日、メキシコの刑務所内でサッカーの親善試合が行われ、2つの犯罪組織を代表するチームが戦った。
この試合中に起こった反則がきっかけで銃撃戦が勃発、死者16名を出す惨劇となったことをメキシコ公安局が公表し、複数の海外メディアが報じている。
2大犯罪組織のチーム
試合が行われたCieneguillas刑務所は、メキシコ・サカテカス州にある警備が中程度の刑務所で、メキシコの主要な麻薬犯罪組織のメンバーが収容されている。
メンバー同士の諍いを減らすために、同刑務所はサッカーの親善試合を計画。最も危険な麻薬カルテルと言われるロス・セタスとメキシコ最古の犯罪組織ガルフ・カルテル、それぞれのメンバーから成るチームの試合が、先月の大晦日に行われた。
刑務所内のグラウンドには囚人たちや年末休暇中の家族が集まり、試合は順調に進んだが、ある選手が敵対選手の体に組みついたことがきっかけで喧嘩が発生。犯罪組織のメンバーたちは突如銃を取り出し、撃ち合いを始めた。彼らが持っていたのは拳銃だけでなく、ライフル銃のような銃身の長いものもあったと報じられている。
それらの銃器は、年末の面会時に囚人が家族から受け取ったものだろうと推測されているが、正確な入手経路は分かっていない。
試合中の銃撃戦は3時間続き、最終的には国家警備隊が出動して鎮圧された。16名が死亡し、5名が重傷であるとのこと。その後、4丁の銃と複数のナイフ、ハンマー、スマートフォンが押収された。
危険な刑務所
この事件から2日後の1月2日にも、同刑務所内で殺人があった。ガルフ・カルテルのメンバーが、同じカルテルのメンバーに殺された。殺害の理由は「裏切り行為」だと報じられている。
1000人を超える犯罪組織メンバーを収容するCieneguillas刑務所は、メキシコ内でも以前から危険な刑務所として知られているそうだ。
同国のIsmael Camberos公安大臣は、30年前に建てられたこの刑務所をより安全にし、「近代化していくことに力を注ぐ」と語っている。(了)
出典元:El Universal:Mexican drug cartels clash in bloody Zacatecas prison riots(1/2)
出典元:OddityCentral:Prison Soccer Match Between Rival Gangs Ends With 16 Dead(1/6)