【フィリピン】噴火するタール火山を背景に撮影された結婚式の写真が話題に
フィリピンで火山が爆発し、大きな被害をもたらしているが、噴火間もない頃に撮影された1枚の写真が注目を集めている。
準備をしていた時に噴煙が立ち昇る
その写真に映っていたのは、Chino VaflorさんとKat Bautista Palomarさん。2人は1月12日に、タール火山の近くで結婚式を挙げていたという。
そしてセレモニーが始まろうとしていた時、タール火山が噴火。噴煙が上空に立ち昇ったそうだ。
しかし2人はそのまま結婚式を継続。ウェディング・カメラマンのRandolf Evanさんも、噴煙を上げるタール火山を背景に2人の写真を撮影した。
Evanさんは次のように語っている。「午後2時頃、準備をしている最中に、タール火山から白い煙が上がっていくのに気づきました。その後、私たちは火山に、いつもと違うことが起きていると気づいたのです」
火山から10kmしか離れていなかった
フィリピン当局は当時、5段階で上から2番目に高い警戒レベルに引き上げ、火山から半径14km以内にいる人々、約45万人に避難するよう呼びかけていたという。
結婚式の会場も火山から約10kmしか離れていなかったが、まだ本格的な爆発には至っていなかったため、危険を感じることなく、そのまま結婚式が進められ、披露宴まで行われたそうだ。
しかも出席していた人々の中に、誰も安全な場所へ逃げようとする人はいなかったとか。カメラマンのEvanさんは次のように語っている。
「驚くことに皆、穏やかでリラックスしていました。これは身近な人々が集まった結婚式でした。ゲストは新郎新婦の家族や、親しい友人でした。だから誰もその場を去らなかったのです」
しかし翌13日になると、タール火山は危険な状態に変化。溶岩が噴き出し、激しい火山雷も確認された。
このため結婚式に出ていた人々は皆、現在安全な場所に避難しているという。(了)
出典元:BBC:Taal volcano: Wedding takes place against eruption backdrop(1/13)