警察VS消防隊、デモがきっかけで激しいバトルが勃発【フランス】
フランスで労働条件改善などを求める消防士たちがデモ行進。ところが警備隊との衝突で殴り合いが始まり、めったにない警察対消防の戦いとなった。
消防士のデモ
1月28日、フランス・パリで、給料アップや既存年金制度の存続を求める消防士たちがデモ行進した。
現在、フランスのマクロン大統領は、公的年金制度の大改革を進めようとしており、消防士たちはそれに反対するとともに、労働条件の改善や給料のアップを求めている。
海外メディアによれば、フランスの消防士の出動回数は近年大幅に増えているが、危険な職務に対して支払われる特殊勤務手当の額は1990年以来変わっていないそう。
パリ警察によれば、事の発端は数名の消防士がナシオン広場のフェンスを壊そうとしたことにあるという。警備隊は彼らに高圧放水砲を放射し、それに怒った消防士たちが反撃、両者入り乱れる乱闘となった。その様子がツイッターに投稿されている。
フランスの消防士たちが、警察の暴力的な鎮圧に反撃するバトルシーン。労働条件改善を求めるデモにて。
Battle scenes from France of firefighters fighting back against violent police repression at a protest for better working conditions. pic.twitter.com/UbXaYJBk1a
— redfish (@redfishstream) January 29, 2020
自分に火を点ける消防士
このデモの最中には、防護服の上から自分の体に火を点けて、任務の過酷さをアピールする消防士もいた。
自分たちの年金制度を壊そうとする政府に反対して、このパリの消防士は今日、自分自身に火を点けて見せた。
These striking firefighters in Paris lit themselves on fire today to protest the government's attacks on their pensions.pic.twitter.com/nqTgYULtKd
— Eric Blanc (@_ericblanc) January 28, 2020
フランスでは、マクロン大統領が年金制度改革を計画して以来、労働者による反対運動やストライキが盛んになっている。
消防士のデモは昨年10月にも行われており、その時も警察隊との暴力的な衝突があった。警察が催涙ガスを用いて消防士たちを追い散らす様子が、ツイッターに投稿されている。
今やフランスの警察は、フランスの消防士と戦っている。あとどのくらいで内戦となるのか? まだBBCニュースでは何も言っていないが……
The French police are now fighting French firefighters. How close is France to civil war? Still nothing on the BBC though…
— Jimmy Salford (@1Fubar) October 17, 2019
1月28日の暴動は、最終的には警察が催涙ガスを使って鎮圧。メディアによれば、2名の消防士が逮捕されたとのこと。(了)
出典元:France24:French firefighters demand better conditions in fiery Paris protest(1/28)
出典元:Metro:French firefighters set themselves alight and start fighting against police(1/28)