ペットを守ろう!災害発生時に飼い主が知っておきたい防災や同行避難について
今年は発生から10年目の節目を迎えた東日本大震災。この時期になると、避難場所や防災食などについて見直すという人も多いのではないだろうか。ペットと共に暮らしている人は、ペットの防災や避難についても日ごろから備えておく必要があるだろう。
今回は、各自治体や環境省が推奨しているペットを同行しての避難や防災についてまとめる。
推奨されている同行避難とは
ペットと共に避難する「同行避難」は、環境省が次のような理由で推奨しているものだ。
・ペットの命を守るため
・置いて行かれたペットの保護に労力と時間がかかるため
・被災地の公衆衛生を守るため
・放浪した動物が人を襲わないため
東京都でも「避難が必要な場合は、原則としてペットを同行して避難することが重要です」と、同行避難を推奨している。
避難所でペットたちは、被災したペット用のスペースで過ごすことになる。避難所によるが、トイレをきれいにしたり、えさを与えたりといった世話は飼い主の自己責任となる。
一部の避難所では、飼い主とペットが同じ空間で過ごせる「同伴避難」ができるところもあるが、避難所やペットの種類によっては、ペットの受け入れ自体が難しい場合もある。
(画像引用元:環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」)
状況に応じて避難所の外に駐車した車の中でペットと共に過ごしたり、定期的に帰れるようであれば避難所に連れて行かないという選択肢を選ぶことも必要だ。
日ごろから準備をしておきたいもの
飼い主は日ごろから、避難場所の確認やいざという時の預け先を決めておくと良いだろう。
マイクロチップなどによる身元表示の準備や、日ごろの健康管理や狂犬病などの予防注射の接種、ノミなどの駆除といった健康管理も重要だ。
安全に避難ができるようにケージの中で過ごせるような訓練や、大勢の人が集まる避難所で周囲に迷惑をかけないためのしつけも必要となる。
ペットのための防災用品として、3~5日分のフードや水、常備薬、トイレ用品、食器、ケージなどの準備が必要だ。
(画像引用元:東京都)
避難先で一時的に預ける場合や、はぐれてしまったことを考えて、健康状態の記録やペットの写真などを用意しておくと良い。環境省の「ペットも守ろう!防災対策」には、ペットや飼い主の情報をまとめておくシートがあるため、プリントアウトして使用しても良いだろう。
環境省では「人とペットの災害対策ガイドライン」を制作しており、日ごろの準備や災害にあってから避難所に向かうまで、避難所での過ごし方について、詳細に解説されているので、ペットを飼っている人はぜひ一度目を通しておくといいだろう。(了)