トルコの沿岸にブヨブヨした物体、不気味なものが大量に押し寄せる【動画】
トルコの海岸や港に、灰色の柔らかい物体が大量に押し寄せ、問題となっている。
ネットに投稿された異様な光景
その物体が押し寄せた場所は、トルコの首都に面したMarmara海の沿岸だという。
しかもそれらは灰色や茶色をして、ねばねば、ぶよぶよしており、港や海岸を埋め尽くしたそうだ。
ネットにも、この物体を間近で撮影した動画が投稿されており、そこには異様な光景が映し出されていた。
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この物体の正体とは?
この物体の正体は、「海の鼻水(海の粘液)」だ。これは藻類が生み出す有機物の集まりで、温暖な気候と水質汚染を好む藻類の栄養過多によって大量に発生したと考えられている。
またこれはMarmara海だけでなく、隣接する黒海、エーゲ海でも大量に発生しており、トルコ国内では今年、この海の粘液が空前のレベルに達しているという。
しかもこれらが発生すると、海中への太陽光が遮られ、魚などの海洋生物は酸素不足に陥り、漁業にも影響が出る可能性がある。
廃棄物や気候変動が原因か
トルコのエルドアン大統領は、処理されていない廃棄物が海に流され、気候変動によって「海の鼻水」の大量発生が引き起こされたとの見解を示した。
その上で大統領は、環境省や都市化省に対し、関係機関や自治体、大学と連携するよう指示したという。
また調査チームは、すでに排水施設や廃棄物処理施設、その他の潜在的な汚染源を調べているそうだ。
海洋専門家は、人間の排泄物や産業汚染がトルコの海を窒息させており、また気候変動による海水温の上昇もこの問題を引き起こしていると述べている。(了)
出典元:ABC News:Turkey’s leader vows to cure Marmara of ‘sea snot’ flare-ups(6/6)