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ベネチアから大型クルーズ船が出航、人々が過剰な観光業の復活に抗議

ベネチアから大型クルーズ船が出航、人々が過剰な観光業の復活に抗議
Twitter/NoGrandiNavi Venezia

イタリアのベネチアで、新型コロナウイルスの制限が緩和され、初めて大型クルーズ船が出航した。

 

小型ボートが周りを囲む

 

そのクルーズ船とは排水量9万2000トンの「MSC Orchestra」。6月5日にベネチアを出航し、クロアチアやギリシャへ向かうという。

 

しかしベネチアの住人らは、大勢の観光客が押し寄せることを懸念し、抗議。クルーズ船の周りを小型ボートで取り囲み、通常の状態に戻すことに反対したそうだ。

 

この様子はネットにも投稿され、数多くのボートや港にいる人々が「No big ships(大きな船はいらない)」という旗を掲げる様子が映っていた。ベネチア在住の29歳の教師、Marta Sottorivaさんは、取材に対して次のように語っている。

 

「私たちがここにいるのは、この航路に反対しているだけでなく、都市を破壊し、住民を追い出し、地球や複数の町を破壊し、汚染するような観光モデルにも反対しているからです」

 

一方、港湾当局は歓迎

 

その一方で、港湾当局や、港で働く労働者、また市政府などはビジネスの再開を歓迎しているという。

 

実は一部の住民らは何年も前から、大型クルーズ船やその他の大型船舶がラグーン(干潟)を通過し、街の中心部からほど近い場所に停泊することを禁止するよう政府に求めてきたという。

 

またこの抗議活動を主導する人々も、新型コロナの影響だけでなく、汚染や海中浸食を含め、海面上昇によってすでに危険にさらされている都市での安全性と環境について、心配しているそうだ。

 

実際、2011年にイタリアの環境保護団体は、観光客が大挙して押しかけることにより、ベネチアのラグーンが浸食され、生態系が徐々に破壊されつつあると警鐘を鳴らしている。

 

イタリア政府は今年の4月に、クルーズ船やコンテナ船はベネチアの中心部に入ることなく、別の場所に停泊することを決定した。

 

しかしこの措置は、ラグーン外のターミナルが完成するまで発効しないことになっており、その建設のための入札はまだ開始されていないという。 (了)

 

出典元:Reuters:First post-COVID cruise ship leaves Venice amid protest(6/6)

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