ベネズエラでWiFiのパスワードを巡り、軍と先住民が衝突、4人が死亡
南米のベネズエラで、軍と先住民が衝突し、死者や負傷者が出ているという。
軍が勝手にパスワードを変更
実はベネズエラ軍と、先住民のヤノマミ族は、インターネットルーターの使用を共有することに合意していたという。
しかしその後、軍はヤノマミ族に内緒でパスワードを変更。ヤノマミ族のメンバーが基地に現れたとき、兵士は新しいパスワードの共有を拒否したそうだ。
その後、両者の対立はエスカレート。3月20日には、ブラジルとの国境近くにあるベネズエラ軍基地で、銃や弓矢を使った暴力に発展し、先住民族の4人が死亡、さらに3人が負傷したという。
またベネズエラ軍、3人の兵士が負傷したと報じられている。
「これは前例のないこと」
自然保護団体「SOSオリノコ」のクリスティーナ・ブレリ氏は、メディアの取材に対し「これは前例のないことです。兵士がこの古代の部族に武器を向けたのは初めてのことです」と語っている。
ベネズエラ政府はこの事件の調査に乗り出したが、詳細はまだ不明だという。
しかし、なぜヤノマミ族がネットサーフィンをし、パスワードを必要としたのだろうか?
英メディアの「テレグラフ」によれば、ヤノマミ族は、違法な金採掘者が自分たちの土地に現れた時、当局に警告するためにインターネットを使っていたという。
ヤノマミ族はもう何十年も、こうした採掘業者と命がけの争いを続けており、昨年には彼らの居留地で、金の違法採掘が急増したことも明らかになっている。(了)
出展元:Newser:Clash Over WiFi Password Turns Deadly for Remote Tribe(4/1)