イランで毒による中毒症状に陥った女子生徒が相次ぐ、学校閉鎖が目的か?
イランでは最近、女子学生が毒(毒ガス・化学物質との説も)に冒される事件が多発しており、現在捜査が進められているという。
女子校で謎の中毒症状
イランの首都・テヘランの南にあるQom市を中心に、過去3カ月間に女子学生が謎の中毒症状を起こす事件が、数多く報告されているという。
そのうち数百件の事件では、女子学生が呼吸困難を起こし、病院での治療が必要なケースもあったそうだ。
またイランのTasnim通信によれば、2月28日にもテヘラン州パルディス市のハイヤーム女子校で多数の生徒が毒に冒され、これまでに35人の生徒が病院に搬送されたという。
さらに2月26日にはBorujerdの町にある女子校の生徒が、同様の事件に巻き込まれて病院に運ばれている。
このような事件は、昨年の11月頃から起きており、イランの政府関係者は、今回の攻撃が女子校を閉鎖に追い込もうとする意図的なものだ、との見方を示した。ツイッターにも、毒を吸引した女子学生とみられる動画も投稿されている。
In the past weeks, Iranian school girls were under chemical attacks in schools in different cities. The Islamic Republic is directly responsible for this incident Please be the voice of Iranian girls.#saveiranianschoolgirls#Iranrevolution#MahsaAmini
— Ebrahim Allahbakhshi ابراهیم اللهبخشی (@allahbakhshii) February 25, 2023
一部の人々が女子校の閉鎖を望む
イランのユネス・パナヒ保健副大臣は2月26日、Qom市の女子校で、女子教育を停止させる目的のために、何人かが毒に冒されたと発言。次のように述べた。
「Qom市の学校で、数人の生徒が毒に冒された後、一部の人々がすべての学校、特に女子校の閉鎖を望んでいたことがわかりました」
またIRNA通信によると、イラン議会は2月28日、バフラム・エイノラヒ保健相の出席のもと、疑惑のある攻撃について議論する会議を開いたという。
Schoolgirls have been targeted with toxic gases, and the regime is trying to put a damper on the news. The pattern of victims and their shared symptoms proves the existence of equipped attackers. The regime is responsible. #SaveIranianSchoolgirls#IRGCterrorists@UNICEF@UN pic.twitter.com/hxTF4f23nO
— •NiYa|فراخوان سراسری تا پیروزی انقلاب (@niniiswatching) March 1, 2023
すでに先週、イランの検事総長がこの事件に関する司法捜査を命じたが、これまでのところ逮捕者は出ていない。また死亡した女子学生もいたとの情報もあるが、その真偽も確認されていない。
Qom市選出の国会議員であるアフマド・アミリ・ファラハニ氏は、女子学生への攻撃の疑いを「不合理な行為」として非難、同市の人々は「女子教育を支持している」と強調したという。
イランでは昨年、女性服務規定違反の疑いで逮捕された22歳のマフサ・アミニさんが拘留中に死亡したことを巡り、全土で抗議活動が繰り広げられた。(了)
出典元:The Guardian:Dozens of schoolgirls in Iran taken to hospital after poisoning(2/28)