うさちゃんのイメージ崩壊!野生のウサギが頻繁に“動物の死骸”を食べていることが明らかに
ウサギといえば、ニンジンやキャベツといった野菜を食べる姿を想像する方は多いのではないだろうか。
しかし、そんなウサギのイメージを覆してしまうようなことが明らかとなった。
新たな研究により、野生で生きるウサギが頻繁に“動物の死骸”を食べていることが判明したのだ。
捕食者の死骸まで喰らう野ウサギ達
この研究を発表したのは、カナダのアルバータ大学に所属する生物学者ら。
これによると、北米の雪深い地域に生息する「カンジキウサギ」と呼ばれる野ウサギは、様々な種の動物の死骸を食べるという。
この研究を行ったMichael Peers氏はこれについて、「彼らが他の野ウサギやライチョウ、さらには彼らにとっての主要な捕食者であるオオヤマネコの死体さえをも食べているところを記録した」とする。
❄️🐰 During summer months, snowshoe #hares in Canada’s #Yukon Territory feed on vegetation, but when snow blankets the landscape and temperatures plunge to 30 below, they scavenge other hare carcasses, as well as several species of birds. 😱https://t.co/WnEx2XZeg3 pic.twitter.com/oCkky048r4
— No Such Thing as a Seagull 🤔 (@nosuchseagull) February 23, 2019
カンジキウサギが死体を食べる事例はこれまでにも報告されてはいたものの、彼らがどれほどの頻度でどれほど多様な種の動物の死骸を食べるのかについては、これまで記録されてこなかったという。
またPeers氏は「我々は彼らがハリモミライチョウの死骸から羽を食べているところも、複数回にわたり発見した」ともしているが、哺乳類が羽を摂取するということはめったに見られないとのことだ。
「この種のウサギにとって(動物の死骸を食べるという)その行為がこれほど一般的であるということ、そして彼らが摂取する動物の種の多様性に非常に驚かされた」
動物の死骸を食べる理由とは?
動物の肉を摂取するという行為は、ウサギにおいては一般的でない。
一方、今回の研究においては、カンジキウサギが動物の死骸を食べるパターンも明らかとなっている。
Peers氏によると、カンジキウサギにおける動物の肉の摂取は、冬季に多く見られる現象であるとのこと。
しかしカンジキウサギが冬季に優先的に食べるのは、タンパク質が少ない様々な種の草木だ。
そのため動物の死体を食べることにより、カンジキウサギは厳しい冬の寒さの中でタンパク質をはじめとする、足りない栄養分を補っていると考えられるという。
野菜や草などを食むイメージの強い野ウサギが、実は動物の死骸を頻繁に食べているという衝撃的なニュース。なんだか可愛らしいウサギを見る目が少々変わってしまったような気がする。(了)
出典:University of Alberta:Snowshoe hares scavenge animal remains(1/8)