朝になっても暗いまま…ロシアで空が闇に覆われる不思議な現象が発生
ロシアのサハ共和国で、朝になっても夜空が真っ暗な状態が続き、住民が困惑したという。
暗い状態が3時間も続く
その不思議な現象が起きたのは、サハ共和国北部にあるベルホヤンスク地区。黄色がかった暗闇が約3時間続き、その後気温も低下したという。
そもそもここは北半球に位置しているため、朝5時頃から空が明るくなるはずだが、暗い状態は午前8時まで続き、その影響はイタリアの国土よりも広い範囲にまで及んだそうだ。
住民の1人は「去年も8月か7月に朝起きると、私たちは太陽が隠れてパニックになったが、これは毎年の奇妙な伝統行事になったのか?」と首をひねっている。
山火事の煙が混じった可能性
実はこのような現象は昨年の7月も起きており、エヴェノ=ビタンタイスキー・ナツィオナリニ・ウルス地区やジュガンスキー・ウルス地区、そしてベルホヤンスク地区などの広い範囲で、空が暗くなったという。
当時は原因も分かっていなかったが、今回専門家は暗闇が山火事の煙と分厚い雨雲が混じったことによるものと推測している。
実際、山火事はサハ共和国の南部で起きており、煙は北へ移動しているそうだ。また大気中には高い濃度(1立方メートル内で7,19mg)の一酸化炭素が含まれており、これが雲の形成を早めたと考えられるとか。Fobos weather stationのYevgeny Tishkovets氏は、次のように語っている。
「雲は限りなく分厚くなっており、これに山火事の煙と雨が加わっています。無論、これはまだ仮説に過ぎません。私たちはより多くの詳細について、何が起きたのかを分析する必要があります」
なんとも奇妙な現象だが、突然夜が明けない状況に、住民も不安になったに違いない。昨年の現象をまとめた記事は下になる。(了)
出典元:The Siberian Times:Sun disappears over the Pole of Cold, in bizarre repeat of last year’s blackout(8/9)