南極付近の雲にV字型のさざ波が出現、ISSからの写真をNASAが公開
雲の表面に不思議なさざ波の模様が作られ、その様子が国際宇宙ステーション(ISS)から撮影された。
英気象庁は島によって作られたと説明
この写真が撮影されたのは11月3日、場所は南極大陸付近の上空になるという。そこには雲の表面にV字にさざ波が作られているような模様が映っていた。
このような模様はこれまでにも目撃されているが、陰謀説を唱える人々はこれが超音速で飛行するUFO、またはNASAの兵器テストによって作られたと主張しているという。
しかしイギリスの気象庁は、その疑惑を否定。これは島によって作られたと説明している。
船の両側に波が作られるのと同じ現象
その島とは、南大西洋に浮かぶ「Bouvetøya島(別名:ブーベ島)」だ。この島はノルウェーが所有している無人島で、南極大陸の沿岸から1100マイルも離れた場所にある。
イギリスの気象庁は、この島の上空を雲が通過すると、空気の流れが乱され、このように「航跡」ができるという。
またNASAも、これは自然現象で、船が水の中を進むと舳先から後方にV字型の波が作られるのと似たような現象で、止まっている船にも水が後方へ流れると同じ現象が起きると説明。特別珍しいことではないと語っている。
そして今回のケースの場合、島の頂上を空気の流れが越える時に、両脇へ押し出され、それにより雲の中にV字型の航跡が作られると説明している。
実際、似たような現象は2009年にサウスジョージア・サウスサンドウィッチ諸島でも起こり、NASAの衛星で撮影されているという。
なんとも不思議な模様だが、やはりUFOの航跡ではないようだ。(了)
出展元:MailOnline:Mysterious ripples in clouds over Antarctica that were photographed from ISS and provoked wild conspiracy theories are caused by ISLANDS, say meteorologists(11/26)