Switch news

知っておきたい世界のニュース

フロリダのビーチに打ち上げられた謎の円盤は、アフリカの漁業の道具だった

フロリダのビーチに打ち上げられた謎の円盤は、アフリカの漁業の道具だった
Facebook/Diane Buhler

米国フロリダ州のビーチに打ち上げられた謎の円盤。発見者が写真を撮り、海岸のごみ収集を行なっている地元の環境保護団体に送ったところ、アフリカで漁業に使われている道具だと分かった。

 

アフリカ西海岸から海流に乗って、大西洋を横断したものらしい。

 

人の背丈ほどの円盤

 

フロリダ州パームビーチ郡にあるビーチのひとつで、散歩をしていた住人男性が不思議なものを見つけた。大きさが人の背丈ほどある円盤だ。プラスチック製で、太いロープが何本も結びつけてある様はまるでクラゲの足のよう。

 

見つけた男性は、それが何か見当もつかなかったが、見過ごせるものではないと思い、地元の環境保護団体「Friends of Palm Beach」に写真を送った。この団体はビーチのゴミ集めを毎日のように行なっており、男性には馴染みがあったらしい。

 

One more here!!

Diane Buhlerさんの投稿 2020年5月2日土曜日

西アフリカで使われている集魚装置

 

写真を見た「Friends of Palm Beach」の創立者、Diane Buhlerさんは、それが何かすぐに分かった。FAD(fish aggregating device)と呼ばれる人工集魚装置だという。

 

この集魚装置(FAD)は、魚が海面に浮かぶ流木などの下に自然に集まる習性を利用したもので、海に浮かべて漂わせておく。漁業者は、その下に集まったマグロやカジキなどを、文字通り一網打尽にする。木で組んだ筏の下に捕獲網をぶら下げただけのような原始的なタイプもあるが、今回発見されたのは、太陽光発電装置やGPS(位置測位システム)が付けられたハイテクバージョンだったそう。

 

アフリカの西海岸で使われているこの装置は、浮遊している間に北赤道海流に乗ってしまうと、アメリカ南部のカリブ海まで流れて来る。

 

Buhlerさんによれば、「プラスチックは分解するのに永遠ともいえる時間がかかる」うえに、装置が流れる途中でサンゴ礁にぶつかってサンゴを壊したり、水中に引きずった網でウミガメを捕らえて窒息死させたりするので、地球環境に非常によくないらしい。(了)

 

出典元:UPI:Disc-shaped object on Florida beach identified as African fishing device(5/5)

出典元:The Palm Beach Post:Weird UFO-looking disk found on beach … but it’s not as unusual as you may think(5/4)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top