お互いに恋人を失ったペンギンたち、慰めあうような姿の写真が切ない
オーストラリアで、2匹のペンギンが肩を寄せ合う可愛らしい写真が撮影され、雑誌の写真賞を受賞した。
メルボルンでドイツ人の写真家が撮影
撮影したのは、ドイツ人の写真家であるTobias Baumgaertnerさん。
彼は約1年前に、オーストラリアのメルボルンにある埠頭、「セント・キルダ・ピア」で2匹のペンギンが寄り添い、お互いに慰め合っているような写真を撮影した。
その後、この写真は雑誌「Oceanographic magazine」の「海洋写真賞」における「読者賞」を受賞したという。
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パートナーを失った年上のメス
この「セント・キルダ・ピア」には、約1400匹の「コガタペンギン(fairy penguin)」のコロニーがあると言われている。
「コガタペンギン」は、非常に小さな種で、背の高さも平均で33cmしかない。そしてこのコロニーは、保護団体のボランティアの人々によって、絶えずモニターされているそうだ。
Baumgaertnerさんは写真を投稿したインスタグラムにおいて、次のように述べている。
「ボランティアの人が私に近づいて来て、言ったんです、白いペンギンは年上のメスで、パートナーを失っており、左の若いオスもパートナーを失ったようだ、と。その後、このペンギンたちは定期的に会い、近くの街の灯りを見つめながら、数時間立ち続け、お互いを慰めていました」
Baumgaertnerさんによれば、この写真を撮影するのに、3晩も費やしたという。しかも撮影中はどんなライトも使うことができず、ペンギンたちも動くため、写真を撮るのは非常に困難だったそうだ。
それでもBaumgaertnerさんは「私はこの美しい瞬間に(立ち会えて)、幸運に恵まれました」と語っている。(了)
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