ベネチアに2頭のイルカが出現、運河を泳いでいく貴重な姿を撮影
イタリアのベネチアで、珍しくイルカの姿が目撃され、その映像が撮影された。
ベネチアでは非常に稀な出来事
イタリアは現在、新型コロナウイルスの第3波に襲われ、ベネチアでもロックダウンが行われているという。
そんな中、3月22日の午前6時頃、ベネチアの中心街とジュデッカ島を隔てるジュデッカ運河に、2頭のイルカが姿を現したそうだ。
ベネチアでこのようなイルカが目撃されるのは、極めて稀なことで、動画を撮影したLuca Folinさんも「イルカたちを見て、彼らが大運河にどれだけ近づいたかを考え、本当に素敵な驚きでした。ユニークで特別なことでした」と語っている。
🔵 Nel #WorldWaterDay2021 i partner di #LifeDelfi del #CERT #CERT dell’ Università degli Studi di Padova hanno avvistato due #delfini nella laguna di #Venezia. Il team del #CERT sta direzionando gli esemplari al largo per evitare incidenti. #LIFEProject @LIFEprogramme #dolphin pic.twitter.com/jDuB58sB5e
— Life Delfi (@delfi_life) March 22, 2021
実はイルカにとっては危険だった
このイルカは大人と若者とみられ、もしかしたら母親とその子供の可能性もあるという。
1時間後、2頭は中心部を流れる「Grand Canal」(大運河)の河口付近に姿を現した。
しかしこのエリアでは頻繁に船が行き来するため、スクリューなどにぶつかり、イルカにとっては危険な場所とされている。
このため当局は、パドヴァ大学の座礁鯨緊急対応チーム「CERT」に連絡。「CERT」のチームが、ベネチア当局のボート9隻を連結してアドリア海に面したリド島の方へイルカを誘導しようと試みたそうだ。
同チームのGuido Pietroluongo氏は、取材に対し「交通量が多く、イルカが脅えていたため、完全に方向感覚を失い、四方八方に泳いでいることに気づいた」と述べている。
しかしその後、2頭のイルカはリド島へ向かって泳ぎ始め、やがて姿が見えなくなったそうだ。「CERT」のチームは2頭が、無事にアドリア海へ戻っていたと考えている。(了)
出典元:CNN:These dolphins took a day trip up Venice’s Grand Canal(3/24)