フランスのセーヌ川にベルーガが出現、食べ物を拒否し体が衰弱
フランスを流れるセーヌ川に先日、ベルーガが現れたのだが、現在体が弱っているという。
ビタミン・カクテルを投与
ベルーガは本来、北極圏などに生息しているが、8月3日にはパリとルーアンの町の間を流れるセーヌ川で発見されたという。
しかし体は痩せてしまい、骨が突き出ているため、栄養不足が懸念されたことから、8月5日には、海洋保護団体「シーシェパード・フランス」によってニシンや生きたマスなどが提供されたそうだ。
しかしベルーガはそのエサを食べるのを拒否したため、8月7日はビタミン・カクテルを投与された。
Beluga dans la Seine : nous sommes avec lui actuellement, l’animal est extrêmement amaigri. L’urgence absolue est de tenter de le nourrir, ce que nous allons faire aujourd’hui. La réussite de l’opération dépendra de sa réaction. pic.twitter.com/wq7wiMu8XX
— Sea Shepherd France (@SeaShepherdFran) August 5, 2022
Beluga dans la Seine : nous avons commencé la tentative de nourrissage. Pour l’instant, le béluga ne s’intéresse pas aux poissons qu’on lui propose. Nous gardons espoir qu’il accepte de se nourrir. pic.twitter.com/nhYp0ytwN8
— Sea Shepherd France (@SeaShepherdFran) August 5, 2022
臆病で、長い潜水が続く
「シーシェパード・フランス」によれば、その後もベルーガは警戒しながら、動き続けているという。
またGECC海洋保護協会のGerard Mauger氏は8月5日、「非常に臆病なようだ。ほんの少し浮上し、その後長い潜水が続く」と述べている。
ソナーの録音によると、このベルーガは特有の鳴き声をほとんど発しておらず、健康状態についてさらなる懸念が高まっている。
「シーシェパード・フランス」の会長であるラミヤ・エッセムラリ氏は、記者会見で「本当に極端に痩せている。骨が突き出ている。もう手遅れなのかもしれません」と述べている。
Beluga dans la Seine
L’animal ne s’alimente toujours pas malgré les stimulateurs d’appétit utilisés par les vétérinaires. Bien que très amaigri, il est alerte et dynamique. Une euthanasie est donc écartée à ce stade et un rapatriement en mer est à l’étude. pic.twitter.com/DtNEMF2UCd— Sea Shepherd France (@SeaShepherdFran) August 7, 2022
ベルーガは通常、北極と亜北極の海に生息しているが、時には南の海や川の河口に迷い込むことがあり、淡水でも一時的に生存することができるという。
ただ今回、なぜベルーガが生息地から遠く離れた場所に移動したのかは分かっていない。一般市民には、この動物に近づかないよう呼びかけられている。(了)
出典元:METRO:Beluga whale stranded in River Seine pumped with vitamins as it refuses food(8/7)