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手を触れないで!人の匂いが付いた子鹿、育児放棄されて死ぬ

手を触れないで!人の匂いが付いた子鹿、育児放棄されて死ぬ
NARASHI02885783/Twitter

古くから人と共に暮らしている奈良公園のシカ。人に慣れているとはいっても、野生動物のため攻撃することもあり、決して手を触れてはいけない。さらに子鹿は、人に触れられたことで命を落としてしまうこともある。生後数ヵ月でこの世を去った、「こつぶ」ちゃんのように。

 

育児放棄されて衰弱した小鹿

 

奈良のシカの保護育成や伝統行事の保存継承などをしている一般財団法人奈良の鹿愛護会は、1匹の子鹿が入院したことを報告した。

 

 

この子鹿は、「こつぶ」ちゃん。人から触れられたことで人の匂いがつき、母鹿から育児放棄されてしまい、衰弱してしまったのだ。

 

保護された「こつぶ」ちゃんだが、残念ながらその命は失われてしまった。

 

 

雌親から授乳を拒否されている姿は、胸が痛くなるもの。ツイートでは「こつぶ」ちゃんの死を、「人害により奪われました」と表現。「今後このような悲劇が続かないように、当法人は関係機関に対策のご提案をさせて頂く所存です」と、同法人はコメントしている。

 

奈良のシカにしてはいけないこと

 

野生動物であるシカ。シカを守るためだけではなく、人の安全を守るためにも、次のことはしないようにしよう。

 

・不用意にシカに触れる

・子どもだけでシカに近づく

・鹿せんべい以外のエサをあげる

・鹿せんべいを与える時にじらす

・シカを叩いたり、追いかけたりする

・ゴミを捨てる

 

鹿せんべい以外のエサはシカにとって有害になる可能性があるだけではなく、匂いを覚えてしまい、近隣の農作物を荒らして捕獲されたり、匂いのついたビニール袋などを食べて死亡したりすることもあるという。

 

また、車からエサを与えることで車を恐れなくなり、交通事故に遭うこともあるそうだ。

 

奈良公園内にゴミ箱はないが、シカが誤ってゴミを食べてしまうことがあるため、必ず持ち帰るようにしよう。同様に、手荷物や人が手にしているパンフレットやビニール袋などを食べてしまうことがあるので、注意が必要だ。また、シカの角に手荷物が引っかかってしまうこともあるとのこと。

 

1300年前から生息しているという奈良のシカ。その存在に敬意を払い、ルールを守って接するようにしたいものだ。(了)

 

参考:奈良公園クイックガイド「奈良公園の鹿

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