米動物園で、90歳のカメが3匹の子供の父親になる
アメリカ・テキサス州にある動物園で、高齢の父親から、3匹の子供のカメが生まれたという。
長年連れ添った妻が卵を出産
そのカメが誕生したのは、テキサス州にあるヒューストン動物園。
父親は、「ミスター・ピクルス」という名の「ホウシャガメ(radiated tortoise:リクガメ科)」だが、年齢はなんと90歳にもなるという。
その妻である「ミセス・ピクルス」とは長年連れ添った仲で、先日動物園のスタッフは閉園間際に「ミセス・ピクルス」が卵を産むのを目撃したそうだ。
動物ケアチームはすぐにその卵を回収し、動物園の爬虫類・両生類館に移送。やがて卵から3匹の子供が孵化したという。そのかわいい子供たちがこちら。
At 90 years young, Mr. Pickles is the oldest animal at the Zoo and the newest father of 3 radiated tortoises. It’s a big dill for radiated tortoise genetics as their father is the most genetically valuable radiated tortoise in the @zoos_aquariums Species Survival Plan®. (1/2) pic.twitter.com/Su1R3XK43N
— Houston Zoo (@houstonzoo) March 16, 2023
下は「ミスター・ピクルス」。
父親は36年間も動物園で暮らす
「ホウシャガメ」はマダガスカル原産のリクガメだが、ヒューストンの土壌はこのカメの卵を孵化させるのに、適していなかったという。
このため動物ケアチームが急いで卵を回収したのだが、もし飼育係が産まれたばかりの卵を発見しなければ、この絶滅危惧種の赤ちゃんは孵化しなかったかもしれない、と動物園側は話している。
「ミスター・ピクルス」は、動物園の中でも最も古い動物で、36年間も暮らしており、「ミセス・ピクルス」とは、27年前に彼女が動物園に来たときに出会ったそうだ。
「ピクルス夫妻」は1997年に1度だけ子ガメを産んでいるが、このカメは絶滅の危機に瀕しており、子孫を残すことはあまりない、とも言われている。
「ホウシャガメ」の雌は通常、一度に3~12個の卵を産み、40~50年生きることができるという。
ただ違法なペット取引で収集・販売されていることが、絶滅の危機に瀕している理由の1つだとされている。
国際自然保護連合(The International Union for Conservation of Nature)によると、総個体数は控え目にみて160万から400万ほどで、捕獲や全体的な生息地の減少により、3世代で80%の個体数の減少が予想されるという。(了)
出典元:CBS:90-year-old tortoise named Mr. Pickles welcomes three hatchlings at Houston Zoo(3/20)