絶滅から守るため、稀少な飛べない鳥が保護区へ放たれる【ニュージーランド】
稀少な鳥の絶滅を食い止めるため、2羽の飛べない鳥が、ニュージーランドの保護区に放たれた。
クイナ科に属する「タカヘ」
その鳥とは、クイナ科に属する「タカヘ」だ。
今週、絶滅を食い止める試みとして、つがいの「Waitaa」と「Bendigo」と呼ばれる「タカヘ」が、北島のウェリントンにある町、ジーランディアの保護区に放たれたという。
先週にはニュージーランドの南島でも、18羽の「タカヘ」が山に放たれ、野生の個体数を増やす試みが行われた。
19世紀末に絶滅したと考えられていた
「タカヘ」は捕食動物により、19世紀末に絶滅したと考えられていたが、1948年に少数が南島のマーチソン山脈の草原で発見されたという。
その後、保護活動がすすめられ、今では生息数が500羽近くまで増えているそうだ。
「タカヘ」はふっくらとした鳥で、赤く強いくちばし、がっしりとした脚、鮮やかな青と緑の羽毛が特徴とされている。
大型の雌鶏ほどの大きさに成長し、体重は3kgにもなるという。また「タカヘ」は年に一度だけ繁殖し、1羽から2羽のヒナを育てるそうだ。
そしてデンプン質で繊維質の多い葉と種子を食べて生活しているという。(下の動画は、過去に生態をとらえたもの)
北島のジーランディア保護区は、捕食者を排除するフェンスで囲まれており、今回の「Waitaa」と「Bendigo」は、すでに放鳥されているペアに加わるそうだ。
ニュージーランド固有の鳥類は、哺乳類が出現する前に進化したため、入植者によって持ち込まれた陸上捕食動物に対して脆弱とされている。(了)
出典元:BBC:New Zealand birds: Takahe facing extinction find new home in sanctuary(8/29)