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イスラエルのネタニヤフ首相が、アメリカを訪問している閣僚を叱責したとの情報が流れている。

「この国に、首相は1人しかいない」

ネタニヤフ首相が率いる極右政党「リクード」の関係者によれば、戦時内閣に参加しているベニー・ガンツ前国防相の訪米は、首相の許可なしに行われたという。

そしてネタニヤフ首相は、ガンツ氏と「厳しい話し合い」をし、「この国に首相は1人しかいない（自分だけだ）」と述べ、訪米することを批判したそうだ。

しかし結局、ガンツ前国防相は訪米し、3月4日には、カマラ・ハリス副大統領やジェイク・サリバン国家安全保障担当補佐官と、3月5日にはアントニー・ブリンケン国務長官と会談する予定となっている。

#BennyGantz meeting Blinken moments ago in visit Netanyahu strongly opposed.

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— ISRAEL BREAKING💙🇮🇱🇺🇦🇮🇳#شاهنشاه_روحت_شاد (@JerusalemDiary) March 3, 2024

中道・穏健派の野党を率いる

中道・穏健派の野党「国家団結党（ナショナル・ユニティ）」を率いるガンツ氏は、ネタニヤフ首相の政敵とされてきたが、昨年の10月7日に「ハマス」による越境攻撃が行われた後、戦時内閣に参加した。

ガンツ氏は当時、ネタニヤフ首相との激しい政治的対立を一時的に脇に置くことで合意し、「発足したばかりの緊急内閣は団結し、『ハマス』を地球上から抹殺する用意ができている」と語っていた。

しかしイスラエルの政府関係者によれば、今回の訪米に関するネタニヤフ首相とガンツ前国防相のやり取りは、戦時内閣で亀裂が拡大していることを示唆しているという。

次の首相にふさわしい人物

イスラエルの世論調査では、ガザ紛争以来、ネタニヤフ首相の支持率は低下しており、多くの国民は、10月の「ハマス」によるテロ攻撃を阻止できなかった責任が、首相にあると考えているそうだ。

またイスラエル民主主義研究所が昨年末に行った世論調査（発表は今年1月）によれば、紛争終結後に首相にふさわしい人物として、ガンツ氏が23％の支持を集め、ネタニヤフ首相は15％にとどまったという。

ただイスラエルの国民は、アメリカがイスラエル政府に対し、ガザ地区の人口密集地への爆撃を減らすよう求めていることについて、66％が「応じるべきではない」と答え、「応じるべき」と答えた人はわずか、22.7％だったそうだ。（了）

出典元：ABC News：Rival of Netanyahu visits US, signaling wider cracks in Israel’s wartime leadership(3/3)

出典元：JETRO：戦闘終結後に首相になってほしい人、ガンツ前国防相が23％、現首相が15％、世論調査(1/10)