「ヨーロッパは戦争の時代に入りつつある」ポーランド首相が警告
ポーランドの首相が、メディアでのインタビューに答え、ロシアとの戦争の前段階にあるとの認識を示した。
「戦争はもはや過去の概念ではない」
ポーランドのドナルド・トゥスク首相は先日、インタビューにおいて「誰も怖がらせるつもりはないが、戦争はもはや過去の概念ではない。それは現実で、2年以上前に始まりました」と答えたという。
そしてヨーロッパは「戦争が始まる前の時代」に入りつつあり、まだ準備が整っていないとし、各国に防衛力を強化するよう呼びかけた。
実は3月24日には、ロシアの巡航ミサイルがウクライナを攻撃中、ポーランドの領空を一時的に侵犯する出来事が起きており、ポーランド政府は軍の準備を強化するよう促したそうだ。
第二次大戦以来、最も危険的な時期
トゥスク首相は、今後2年間のウクライナでの戦争が全てを決定するだろうとし、「我々は、第二次世界大戦終結以来、最も危機的な時期に生きている」との見解を示した。
また首相は「特に若い世代の人たちにとって、これは衝撃的なことだと思いますが、私たちは精神的に新しい時代、戦争前の時代の到来に慣れなければなりません」と語ったそうだ。
しかもロシアのプーチン大統領が、モスクワ近郊のコンサートホール襲撃事件で、何の証拠もなしにウクライナを非難しているとし、「(プーチン大統領は)明らかに、ウクライナの民間人に対する暴力的な攻撃を、正当化する必要性を感じている」と述べた。
その一方でトゥスク首相は、今年のアメリカ大統領選の結果に関係なく、ヨーロッパが軍事面でより自給自足できるようになれば、アメリカにとって魅力的なパートナーになるだろうとの見方を示した。(了)
出典元:The Guardian:Europe must get ready for looming war, Donald Tusk warns(3/29)