「長崎、広島のようにガザ地区へ核を落とすべき」米共和党の議員が発言
アメリカ共和党の下院議員が、ガザ地区での戦闘を速やかに終わらせるために、核兵器を落とすべきだと示唆した。
「人道支援に支出すべきではない」
その議員とは、ミシガン州選出の共和党下院議員のティム・ウォルバーグ氏だ。
彼は3月25日、ミシガン州の町、Dundeeのタウンホール・ミーティングにおいて、人道支援物資を届けるために、ガザ地区の沖合に浮桟橋を建設するアメリカ政府の計画について、市民から質問を受けていたという。
ウォルバーグ議員はその質問に対し、「アメリカは、人道支援に一銭も支出すべきではない」と答え、さらに第2次世界大戦で、アメリカ軍が原爆を落とした日本の広島や長崎に言及。
「長崎や広島のようにすべきだ。素早く終わらせよう」と述べ、ガザ地区へ核兵器を落とすべきだと示唆した。
“It should be like Nagasaki and Hiroshima. Get it over quick.”
US Republican congressman Tim Walberg suggested dropping nuclear bombs on Gaza, by giving reference to the Japanese cities the US dropped atomic bombs on at the end of the Second World War. pic.twitter.com/BqrHMGqCAF— Middle East Eye (@MiddleEastEye) March 31, 2024
「ハマスの迅速な排除のため」
またその後、ウォルバーグ議員は、「ウクライナでも同じことをすべきだ」と発言。
「プーチンを早く倒すべきだ。ウクライナで(支援の)80%が人道目的で使われる代わりに、80%から100%が、ロシアを消滅させるために(使われる)べきだ。もしわれわれが望むのであれば」と発言したという。
その後、ウォルバーグ議員の事務所は声明を出し、この発言について、「明らかに彼は、イスラエルによるハマスの迅速な排除を支持するために、比喩を使っている。それは長期的に人命を救う最善の機会であり、地域の恒久的な平和を達成する唯一の希望である」と述べた。
しかしこの発言には、ミシガン州の民主党議員から批判の声が寄せられたという。
ミシガン州選出の民主党下院議員、エリッサ・スロットキン氏は「ウォルバーグ議員は自身の発言を撤回し、ガザ地区で犠牲者が出ているのを目にしている、ミシガン州の多くの人々の立場に立つよう努めるべきだ」と非難した。
また同じく民主党のダニエル・キルディー下院議員も、ウォルバーグ氏の発言は「恐ろしく、ショッキング」だとし、次のように批判した。
「ガザ地区の人々への人道支援に反対し、しかもパレスチナ人の大規模な大量虐殺を要求するとは、弁解の余地のない態度だ。これらの極端で危険なコメントには、これ以上同意できない」(了)
出典元:The Washington Post:Michigan lawmaker says Gaza should be approached ‘like Nagasaki and Hiroshima’(3/30)