「民主党に献金したら、深刻な代償を払うことになる」トランプ氏がマスク氏に警告

アメリカのトランプ大統領は6月6日、イーロン・マスク氏に対し、警告を発した。
「2人の関係は終わった」
マスク氏が、トランプ氏の税制・歳出削減法案を非難してから、2人はSNS上などで激しい言葉の応酬を繰り広げた。
そしてトランプ氏は、6日に収録されたNBCニュースのインタビューで、マスク氏が民主党へ献金した場合について問われ、次のように答えた。
「もし彼がそうするなら、その代償を払わなければならないだろう。もしそうするなら、非常に深刻な代償を払わなければならないだろう」
またトランプ氏は、マスク氏との関係を修復する意向があるかと問われ、「いいえ」と返答。2人の関係は終わったと思うかと問われると、トランプ氏は「そうだと思います」と答え、「他のことで忙しいんです。彼と話すつもりはありません」と述べたという。
マスク氏の反対でも法案可決に自信
またトランプ氏は、今回のマスク氏とのやり取りが、共和党を結束させるのに役に立ったと主張。「党がこれほど団結したことは、かつてありませんでした」と述べた。
その上でトランプ氏は、現在上院で審議されている税制・歳出削減法案について、マスク氏の法案への反対があっても、議会での成立に影響を与えないと予測した。
しかし、一部の保守派の共和党員は、この法案について、マスク氏と同じく、財政赤字が増えるとの懸念を抱いており、修正を検討している。
議会予算局と独立系アナリストの予測によると、この法案は今後10年間で2.3兆ドルから5兆ドルの財政赤字を増加させるという。
一方、ホワイトハウス側は、減税によってもたらされる経済成長が、支出増加を相殺すると主張しているそうだ。
この法案には、国境警備と軍事への新たな支出が盛り込まれているが、トランプ政権はメディケイドやフードスタンプ(低所得者向けの食糧支援)、グリーンエネルギー税額控除などの予算廃止によって、これらのコストを相殺しようとしている。(了)
出典元:The Guardian:Trump warns Musk of ‘very serious consequences’ if he backs Democrats(6/7)