英、仏、日本を含む25カ国が、イスラエルに対しガザ地区での即時停戦を求める

世界25カ国の外相が共同声明を発表し、イスラエルに対し、ガザ地区での停戦を強く求めた。
「人間の尊厳を奪っている」
イギリスやフランス、日本、イタリアを含む25カ国の外相とEUは7月21日、イスラエルによるガザ侵攻の即時終結を求める共同声明に署名した。
共同声明において署名国は「ガザ地区での民間人の苦しみは、新たな深みへと達した。同地区の支援物資輸送システムは危険であり、ガザ地区の人々から人間の尊厳を奪っている」と指摘。その上で次のように述べた。
「私たちは、わずかな食糧の支援と、水や食料という最も基本的なニーズを満たそうとしている、子供を含む民間人の非人道的な殺害を非難する。イスラエル政府による、民間人への不可欠な人道支援の拒否は容認できない」
その上で25カ国は、イスラエル政府に対し、支援物資のトラック輸送の制限解除を要求。また、パレスチナ占領地における人口変動(強制移住など)に関するいかなる計画にも「強く反対する」とし、次のように述べた。
「我々は、当事者と国際社会に対し、即時、無条件、かつ恒久的な停戦を通じて、この恐ろしい紛争を終結させるため、共通の努力において団結するよう強く求める。これ以上の流血は、何の目的にも役立たない」
イスラエル側は共同声明を拒否
一方、イスラエル外務省は、25カ国の共同声明について、「現実離れしており、ハマスに誤ったメッセージを送るものだ」として拒否。「紛争に関するすべての発言は、この紛争を開始し、長期化させているハマスにのみ向けられるべきだ」と述べた。
また「停戦合意の具体的な提案があり、イスラエルは繰り返しこの提案に賛成しているが、ハマスは頑なに受け入れを拒否している」と述べた。
しかしこれらの発言は虚偽であり、アメリカが提案した停戦案を拒否しているのは、イスラエル側で、紛争の長期化及び拡大を続けているのも、明らかにイスラエル側と言える。
ガザ地区全域で61人が死亡
ガザ地区では21日もイスラエル軍の攻撃が続き、南部ハンユニスにあるal-Qadisiya地区では、避難民のテントが攻撃され、2人のパレスチナ人が死亡、多数が負傷した。
同じく南部のハンユニスでは、一家の住宅が攻撃され、犠牲者が出たとの情報もある。
ガザ地区中部のDeir el-Balahでは、Ibtisam Khaled Dawasさんという女性が、イスラエル軍のスナイパーによって射殺されたそうだ。
イスラエル軍は21日の夜明け以降、ガザ地区全域で少なくとも61人のパレスチナ人を殺害したという。
またガザ地区では食糧不足と同時に水不足にも陥っており、広大な領域で給水が停止し、ほとんどの井戸が使用不能となっている。
ガザ市当局は21日、市北部にある淡水化プラントが完全に停止したと発表。水源が枯渇し、緊急人道支援が受けられない状況下で、約120万人の避難民と住民が深刻な渇きの脅威に直面していると警告した。(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: Israel kills more than 60 people in Gaza as starvation deaths rise(7/21)