トランプ大統領が選挙活動の動画で「サノス」を無断使用、クリエイターが批判
トランプ大統領がキャンペーン動画で、マーベルコミックスの悪役のキャラクターを無断で使い、クリエイターから批判を浴びている。
映画『アベンジャーズ』の場面
この動画を投稿したトランプ大統領のアカウントは、「Trump War Room (Text TRUMP to 88022)」とされ、2020年の再選に向けた選挙チームによって管理されているという。
その動画では、トランプ大統領がスーパーヴィランの「サノス」に扮し、大統領弾劾の記者会見を開いている、民主党の議員らを消してしまう様子が映っている。
そしてツイッターには「民主党の下院議員は、ごまかしの大統領弾劾を推し進めている。それが彼らの欲しいもの全てだ。(しかし)トランプ大統領の再選は避けられない(必然だ)」
そもそも「サノス」は「指を鳴らすだけで宇宙のあらゆる生命を破壊できる」とされており、このシーンは映画『Avengers: Endgame』からのもので、「私は絶対者だ」と述べて指を鳴らしている。
House Democrats can push their sham impeachment all they want.
President Trump's re-election is 𝗶𝗻𝗲𝘃𝗶𝘁𝗮𝗯𝗹𝗲. pic.twitter.com/O7o02S26nS
— Trump War Room (Text TRUMP to 88022) (@TrumpWarRoom) December 10, 2019
「大量虐殺を行う人間と比べて楽しんでいる」
「サノス」のキャラクターは1973年にクリエイターのJim Starlinさんが思いつき、作り上げたものだが、彼は許可なく選挙活動の動画に使われたことで怒っているという。
実際彼は次のように述べている。
「愚か者(トランプ大統領)が子供じみたエゴのために私の創作物を使用したのを見て、私には思い浮かびました。国のリーダー、自由世界のリーダーが、彼自身と大量虐殺を行っている者を比べて、自分で楽しんでいるとね。これがどれだけ異常かだって?このことはとても寂しいことで、私たちが経験している奇妙な時間です。幸運なことに、あらゆること、国家の悪夢も最終的に終わろうとしている」
英ではジョンソン首相もラブコメを真似
もっともこのような映画の場面を選挙活動で無断に使用するのは、トランプ大統領だけではない。
現在、総選挙のキャンペーンが行われているイギリスでは、今週の初めボリス・ジョンソン首相がブレグジットの政策を伝えようとして、ラブコメディ映画『Love Actually』のシーンを真似したという。(了)
出典元:BBC:Thanos creator labels Donald Trump a ‘pompous fool’ after Avengers tweet(12/11)