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アルゼンチン政府が新型コロナ対策として、富裕層から税金を徴収へ

アルゼンチン政府が新型コロナ対策として、富裕層から税金を徴収へ
flickr_David Berkowitz

アルゼンチンの議会で新型コロナウイルス対策として、税金に関する新しい法案が可決・成立した。

 

2億6000万円以上の資産を持つ人が対象

 

アルゼンチン議会の上院では12月4日、いわゆる「億万長者の税金」と呼ばれる法案が賛成42、反対26で可決した。

 

この法案は250万ドル(約2億6000万円)以上の資産を持つ富裕層、約1万2000人に1回限りの税金を課すというもの。

 

これによって集められたお金は、現在進行中の新型コロナの対策に使用され、医療用品・器具の購入や救済予算に充てられるという。

 

累計150万人感染、死者は4万人

 

現在、アルゼンチンでは累計で約150万人が新型コロナに感染。これまでの死者の合計も4万人に及んでいる。

 

アルゼンチンの人口は約4500万人。しかし10月には累計の感染者が世界で5番目の速さで100万人に到達し、当時はこの数字を超えた世界でもっとも人口の少ない国になった。

 

また以前から、政府の負債や高い失業率、貧困レベルの高さなどで苦しんできたが、ロックダウンを行うことで、さらに経済が冷え込んでいるそうだ。

 

影響を受ける納税者は0.8%

 

そして今回、この税に関する新たな法案が可決されたわけだが、法案の作成者の1人によればこの法律により、影響を受ける納税者は人口の0.8%に過ぎないという。

 

またこの影響を受ける富裕層においては、国内の資産の3.5%、国外の資産には最大で5.25%の税金が掛けられることになるそうだ。

 

これにより集められた税金のうち、20%は医療用品の購入、20%は中小企業の救済策、20%は奨学金の学生への支援、15%は社会開発、残りの25%は天然ガスの出資に使われる。

 

中道左派のAlberto Fernandez大統領が率いる政府はこの富裕層への課税により、3000億ペソ(約3800億円)を調達することを望んでいるという。

 

しかし野党は外国人投資家の意欲が低下することや、または一度だけの課税にならないことを恐れているそうだ。(了)

 

 

出典元:BBC:Covid: Argentina passes tax on wealthy to pay for virus measures(12/6)

出典元:France24:Argentina introduces ‘millionaire’s tax’ to help pay for coronavirus(12/5)

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