米政府が中国のドローンメーカーなどに制裁、ウイグル人の監視に使われている可能性
アメリカ政府が、中国のドローンメーカーなど複数の企業に制裁を加えると発表した。
ドローンメーカーや7つの企業が制裁対象
アメリカの財務省は12月16日、中国のドローンメーカーである「DJI」や、7つの中国企業を投資除外リストに加えたと発表した。
これによりアメリカ市民が、これらの企業の株の売買をすることができなくなる。
実は「DJI」のドローン技術は、中国にいるウイグル人の監視にも使われていると疑われているという。
ただし「DJI」は株式公開を行っていないため、今回の投資禁止は、主に象徴的な意味合いが強いと考えられている。またアメリカの消費者は、今後も「DJI」のドローンを購入することができるそうだ。
すでに「DJI」への輸出も禁止
2020年、アメリカの商務省は、米企業が「DJI」へ部品などを輸出することを禁止した。
これは「DJI」が、米国防省によって国家安全保障上の脅威になると判断されたからだ。
ただしReutersによれば、ニューヨーク市警も含む全米の900以上の公共安全機関が、「DJI」の製品を使っているという。
国立公園サービスも、「DJI」のドローンを使い、カリフォルニア州で発生する森林火災に対処しているそうだ。
また「DJI」は、昨年のアメリカでの消費者向けドローンの市場では、80%に近いシェアを誇っていたとか。
一方、トランプ政権時に制裁を受けた中国の「ファーウェイ」は、現在も投資除外リストに入っており、アメリカ企業との取引が禁止されている。
さらにバイデン大統領は、中国最大のチップメーカーである「セミコンダクター・マニュファクチャリング・インターナショナル社」に対して、さらなる制裁を行うことを検討しているそうだ。(了)
出典元:BBC:US sanctions drone-maker DJI(12/17)