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ロシアへの経済制裁でドイツが軟化、金融核兵器「スウィフト」からの排除を決定

ロシアへの経済制裁でドイツが軟化、金融核兵器「スウィフト」からの排除を決定
Twitter/Ursula von der Leyen

ドイツ政府は、世界の金融システムからロシアを排除することに慎重な姿勢を示していたが、26日「排除」に合意した。

 

ドイツやイタリアなどは慎重姿勢

 

これまでロシアに対する大きな経済制裁は、プーチン大統領とラブロフ外相の資産凍結、またロシアのガスパイプライン「ノルドストリーム2」の停止などが挙げられる。

 

しかしイギリスやポーランド、バルト3国は、それでは不十分だとして、国際金融決済サービス「スウィフト(Swift)」から、ロシアを排除することを求めてきた。

 

ただドイツやイタリアなどは、ロシアを「スウィフト」から追い出すことは、西側経済に大きなダメージを与え、政府ではなく一般のロシア国民に広く苦しみをもたらすと主張し、排除に反対する姿勢を示してきた。

 

「対象を絞った機能的な制限」なら賛成

 

ところがドイツ政府はその姿勢を軟化させ、「対象を絞った機能的な」制限なら「スウィフト」からの排除を認める方針を示した。

 

ドイツのロバート・ハーベック外相とアンナレナ・バーボック経済相は、共同声明で次のように述べている。

 

「我々は、適切な人々(銀行や富裕層)に影響(損害)を与えるような形で、スウィフトからの排除による巻き添え被害を抑える方法を緊急に検討しています。必要なのは、スウィフトの的を絞った機能的な制限(制裁)です」

 

「金融の核兵器」の威力は?

 

「スウィフト」は、世界中の1万1000以上の銀行や金融機関が利用し、数兆円規模の取引を行っている。

 

フランスのルメール財務相などは、「スウィフト」を「金融の核兵器」と呼んでおり、ロシア排除にも賛成の姿勢を見せていた。

 

ただし例え、「スウィフト」から排除されても、ロシア国内の銀行が国境を越えた決済を行うことを阻止することはできない。それでも金融決済のプロセスは、より困難でコストが高くなると言われている。

 

26日、欧州委員会、フランス、ドイツ、イタリア、英国、カナダ、米国の首脳による共同声明が発表され、「ロシアの特定の銀行」を「スウィフト」決済システムから排除することに合意したと明らかにされた。

 

これらの措置は、数日以内に実施される予定といわれているが、まだどのロシアの銀行が対象となるのか、といった詳細は明らかにされていない。(了)

 

 

出典元:BBC:Swift payments crackdown on Russia edges closer(2/26)

出典元:The Guardian:Russia-Ukraine latest news: Western allies to cut some Russian banks out of Swift payments system – live

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