「すでに第3次世界大戦は始っているかもしれない…」ゼレンスキー大統領が発言
ウクライナのゼレンスキー大統領は、アメリカのメディアでのインタビューにおいて、気になる発言を行った。
飛行禁止区域の設定を訴える
ゼレンスキー大統領は3月16日、アメリカの連邦議会議事堂において、ビデオ通話で参加し、上下両院の議員らを前に演説を行った。
その際、ゼレンスキー大統領は、議員らに対し、ウクライナ上空に「飛行禁止区域」を設定してほしいと懇願し、それが難しい場合は、戦闘機を供与してほしいと訴えた。
しかしアメリカのバイデン大統領は、一貫してウクライナ領空を飛行禁止区域にはできないと主張。さらに戦闘機をウクライナへ送るのは「リスクが高い」「第3次世界大戦に繋がる」として拒絶してきた。
第2次世界大戦も誰も予測できなかった
アメリカのメディア「NBC」のレスター・ホルト氏は16日、ゼレンスキー大統領にインタビューを行い、その際「第3次世界大戦にならないよう、ロシア側との緊張を激化させず、あるいは刺激しないというジョー・バイデン大統領の懸念は理解できるか」と尋ね、見解を求めた。
これに対しゼレンスキー大統領は、「すでに第3次世界大戦が始まっているか、どうかは誰にもわからない」とし、次のように続けた。
「ウクライナが陥落した場合でも、戦争の可能性はあるか、ということは、言うことが非常に難しい。私たちは80年前、第2次世界大戦が始まった時にも、この状況を見てきた。その時も、フルスケールの戦争が始まるとは、誰も予測できなかっただろう。今回の戦争の結果は、全文明を危険にさらすことになるだろう。小国がある…ウクライナの隣国には旧ソ連の国がある。彼らは、このような背信的な侵略に対する反応を非常に注意深く見守っている」
「ロシアは一線を越えている」
さらにホルト氏は、ゼレンスキー大統領に対し「ロシアが化学兵器でレッドラインを超えた場合、米国がより深く関与することになると思うか」と尋ねた。
これに対してゼレンスキー大統領は、ロシアはすでに「すべてのレッドライン」を超えているとし、次のように述べた。
「もし彼らが、幼稚園や学校、大学に対して意図的にミサイルを発射しているなら、それはすべての一線を越えている。他に何を待つというのか?ロシア人に200人、300人、400人の子どもを殺させるまでなのか?」
侵攻が始まって以来、300万人近くがウクライナから逃れているという。またウクライナ当局は、都市や住宅地への爆撃の猛攻撃に直面していることから、数千人の死者が出ていると推定している。(了)
出典元:NBC:World War III ‘may have already started’ with Russian invasion, Zelenskyy says(3/17)