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「完全な禁輸をすればウクライナの戦争は終わる」プーチンの元側近が語る

「完全な禁輸をすればウクライナの戦争は終わる」プーチンの元側近が語る
Twitter/Ukraine 4 Freedom

ロシア・プーチン大統領の経済政策における元側近が、英メディア・BBCのインタビューを受け、ウクライナ紛争について語った。

 

「西側の脅しを真剣に受け取っていない」

 

その元側近とは、アンドレイ・イラリオノフ博士だ。彼は以前、プーチン大統領の首席経済顧問を務めていたという。

 

BBCのインタビューにおいて、イラリオノフ博士は「プーチン大統領が他国のエネルギー削減の脅しを真剣に受け取っていない」と語っている。

 

というのも、ロシアからのエネルギー依存度を減らそうとしていても、実際にヨーロッパは石油とガスの購入を続けているからだ、という。

 

「恐らく1~2ヶ月以内に軍事行動を停止」

 

しかも昨年からの価格高騰により、石油・ガスによる収入はロシア政府支出の36%を占めたとされている。

 

その収入の多くはEUからのものであり、EUはガスの約40%、石油の27%をロシアから輸入している。

 

先週初めにEUのトップ外交官であるジョセップ・ボレル氏も、「10億(ユーロ)は、プーチンが我々に供給するエネルギーに対して、我々が毎日支払っている金額だ」と述べた。

 

その上で、イラリオノフ博士は「もし西側諸国が、ロシアからの石油とガスの輸入を本当に禁輸しようとするならば、おそらく1~2ヶ月以内に、ウクライナでのロシアの軍事行動は停止されるでしょう。これは、西側諸国がまだ持っている非常に有効な手段の一つです」と述べた。

 

しかし実は4月11日に行われたEU外相会談でも、ロシアからの石油禁輸措置が話し合われず、議題にも上らなかったと言われている。

 

ロシア産原油の禁輸措置については、依存度が高いとの理由でオーストリア、ブルガリア、ドイツ、ハンガリーが討議を進めることに難色を示しているという。

 

プーチン大統領の優先順位とは?

 

またイラリオノフ氏は、プーチン大統領は経済への打撃に耐える覚悟があり、それは彼の優先順位がどこにあるかを示している、と示唆した上で、次のように述べている。

 

「彼の領土的野心、帝国的野心は、ロシア国民の生活や国の財政状況、さらには彼の政府の財政状況など、他の何よりも重要なのです」

 

世界銀行の統計によると、約2000万人のロシア人が貧困にあえいでいるという。プーチン大統領は近年、この数字を半減させると公約していた。

 

イラリオノフ博士は、経済が低迷する中、「おそらくこれらの人々の数は2倍、3倍にもなるだろう」と述べている。(了)

 

出典元:BBC:Full embargo on oil could stop war – ex-Putin aide(4/10)

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